産後うつを経験した女性たちの声 「何度も死にたいと思った」「眠れなくて正常な判断ができなくなる」 | キャリコネニュース
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産後うつを経験した女性たちの声 「何度も死にたいと思った」「眠れなくて正常な判断ができなくなる」

12月にはじめての出産を控える筆者は今、ものすごくビビっている。不安を感じているのは出産より何より産後のことだ。

先輩ママや育児本からは「産後一ヵ月のことは大変過ぎてほぼ記憶が無い」「赤ちゃんが産まれたら睡眠不足は絶対覚悟しとくべし」などという大変そうな情報が多々入ってくるが、片や「育児?赤ちゃんがかわい過ぎて余裕!」みたいなオシャレママも実際たくさん目にしている状況で混乱してしまう。

育児が大変だというのはなんとなく想像でもわかる。でも、実際に育ててみなければわからない苦労は山ほどあるのだと思う。また、同じ「育児は大変」でも、ママの性格や赤ちゃんの個性、育てる環境や状況によって大変さのレベルも変わってくる。だから産後の大変さは蓋を開けてみないとわからない”出たとこ勝負”に近い要素も多いのだと感じる。(文:みゆくらけん)

「我が子を見るのも怖くてパニックになり、結局心療内科に」

産後うつを経験した女性たちの声

産後うつを経験した女性たちの声

そんな中、先日のNHKニュースで報道されていたのは「出産後1年未満の女性の死因は自殺が最多」というもの。一昨年までの2年間のデータによると、出産後1年未満に死亡した女性の死因を調べた結果、自殺が92人と最も多く、次いでがんが70人、心疾患が24人と続いている。自殺の原因は産後うつなどが関係しているとされるが、産まれたばかりの赤ちゃんを残して自ら命を絶つとは、どれほど凄まじい苦しみに追い込まれていたのかと心が痛む。

この報道を受けて先日のガールズちゃんねるにはコメントが殺到。育児経験者からは「私も何度も死にたいと思った」「本当に産後すぐは精神崩壊する。私も何度か飛び降りて死のうとしました」などという声が集まっており、中には現在進行形で

「気づけば我が子を見るのも怖くてパニックになり、結局心療内科にいき未だに通院してます」
「ずっと、私は死んだ方がいいと考えています。救ってくれる所なんかない」

という切羽詰まったコメントも。産後・育児うつは本当にすぐそばにある危機なのだと痛感せずにいられない。

出産前にどれだけ赤ちゃんの誕生を心待ちにしていても、いざ現実に育児スタートとなると数々の困難に直面する。

「予想以上に眠れないから正常な判断ができなくなっちゃうんだよね」

というコメントもあったが、産後のボロボロの体にただでさえキツイ睡眠不足。それに加え、乳腺炎など体のトラブルを抱えたり、赤ちゃんが泣きやまない、ミルクを飲んでくれない、何をしても寝てくれないということが続くとなると精神衰弱に陥るケースも多いとされている。

育児雑誌も「なぜ、そんなに泣くの?なぜ、眠ってくれないの?」

また、産後うつになりやすい状況としては「周囲のサポートがあるかどうか」が重要で家族の協力がない(または少ない)場合はリスクが高い。ワンオペ育児で誰にも相談できない環境は母親をとことん孤独に追いやり、その果てに行き着いた時に待っているのが「死にたい」と思う気持ちなのかもしれない。

今、筆者の手元には育児雑誌「ひよこクラブ」(2017年2月号)がある。表紙の一番大きな見出しは「なぜ、そんなに泣くの?なぜ、眠ってくれないの?」とある。はっきりいって、もうこのタイトルからして育児うつ手前のヒステリックなニオイが漂っている。だけどママたちにとってそれぐらい本当に「今、目の前にある危機」なのだと実感する。

近年では周囲のサポートを受けにくい母親を対象にした行政支援による産後ケア事業が実施されている市区町村もある。まだ全国で26%(8月4日発表の厚生労働省の委託調査より)の実施にとどまっているが、今後全国展開が大きく期待されている。誰もが気軽に産後ケアを受けられるような社会に早くなってほしい。

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