キャリコネニュースが5月13日に配信した「女性が結婚相手に望む最低年収1位は『301~400万円』」という記事 が、ネット上で話題になった。同記事では、25~44歳の未婚女性に「結婚相手の年収」について意識調査した結果を紹介している。
とりわけ注目を集めたのは「結婚相手の最低年収は、いずれの年代も『301~400万円』が最も多かった。」という部分だ。ガールズちゃんねるには翌14日にトピックが立った。
「ここにきて望みがだいぶ低くなったね。まあ現実見たらこうなるよね。コロナで色々どうなるかも分からないし」
「800万、1000万が良いって言ってた時代からすると目が覚めてきて良いのでは?」
などと15日現在3000件以上のコメントが書き込まれている。(文:okei)
「お金稼げない男ってだけで尊敬できないもん」
国税局の調査によると、20代前半の男性の平均年収は284万円で、20代後半で404万円。記事中の「301~400万円」は30~40代も含めると安く見えるが、現実はこれくらいの人が多いと推測されたために回答率が高かったものと推測できる。
だが、トピック内の書き込みでは、意見が二分。「いつまでも理想ばかり語る人は結婚できない」という意見に反して、
「えー!平均以下は厳しいでしょ 出産してしばらくは1馬力だよ」
「正直、高ければ高いほどいいよね。結婚前は、300万とかでも良いと思っても、実際生活すると、無理ってなる。子供生まれると、こいつと結婚なんてしなきゃよかったとか思ってしまう」
などと調査結果に賛同できない人の声も相次いでいる。「ぜったいやだわ。お金稼げない男ってだけで尊敬できないもん」「お金あって家事育児頑張れるのがいいよね」とあくまで理想を曲げない人は多い。もちろん、理想を語るのは自由だ。
「家事育児分担なら平均以下でもいい」という人も多数
一方、同調査では「相手が家事育児をしっかり分担するなら、年収が平均額より多少低くても結婚したい」という回答もあり、共感する人も多かった。トピ内の「本当にこれだよ。うちの夫は年収低くて家事育児してくれるけど、毎日幸せだよ」というコメントに対しては、
「うちもそんな感じ。痒いところまで手が届く。子供達の爪切りまで夫がしてくれる」
「うちもです。定時に帰ってきて、洗濯たたんでくれて、お風呂掃除に子どもと遊んでくれる。夫婦中も良好。お金じゃ買えません。幸せです」
といった共感ノロケが多数入っている。結婚で大事なのは男性の思いやりか、と感じるコメントだ。
他方、こうした声に「羨ましい」と漏らす人もチラホラ。「年収が高くても自尊心を削がれていく様なモラハラ男に毎日ビクビクしながら過ごすより、平均年収が低くても家事を分担してくれる思いやりの有る男性と共働きで協力して暮らしていく方が精神的に幸せだったと思う」と綴る人もいた。あまりに低いのも大変だが、幸せは年収の額だけで決まらないと言えそうだ。
芦原妃名子さんの漫画『セクシー田中さん』(小学館)では、23歳の派遣OL・朱里が、結婚の条件として「最低年収300万」と挙げていた。「普通でいい。その普通が難しいのはわかってるけど”普通”がいい」「二人で働いてなんとか協力してやっていけるだけの、”普通”で堅実な人がいい」というモノローグがあり、40代筆者は最近の20代の現実的思考を感じた。
「最低年収301~400万円」は、結婚相手が高収入であるに越したことはないが、共働きで協力し合うから高収入でなくてもいい、という意識の表れなのだろう。各々の理想はあっても、現実はそういう時代になっているようだ。