子どものいる年収300万円台世帯の場合、「年収300万円ならマシ」とは言い難いだろう。子どもの人数が増えれば、なおさらだ。香川県の40代既婚女性は、夫婦と子ども2人の4人家族で世帯年収300万円。自身はサービス系の会社でパートをしており、家計については「もちろん毎月赤字」と切り出す。
「学費も税金も払えていません。その催促も容赦なくやってきます。クレジットカードの夫婦2人分のローンも、もうどこからも借りられないくらいあります。自己破産も考えましたが、これから先、何か大きな買い物をしたい時にローンが組めないため、結局は踏みとどまっているところです」
女性が言う「大きな買い物」とは自家用車のことだ。
「税金だって、払いたくないから払っていないわけではありません」
「『車を持たなければいいじゃないか』と思う方もいるかもしれませんが」と前置きしたうえで、女性は「車がなければ仕事にも行けません。交通の便がいい都会とは違います」と明かす。つまり自己破産をすれば、車の買い替えができず職まで失ってしまうリスクもあるということだ。
女性家族の厳しい現実は、これにとどまらない。
「児童手当をもらっていても、子どもたちの給食費が滞っているので、その支払いに回ってしまいます。税金だって、払いたくないから払っていないわけではありません。そこを払ってしまったら、もう私たち家族は生きていけない状況なのです」
女性は「こんな生活を送っているので、国にはもっと年収の格差がなくなるような社会にしてほしいです。不満しかありません」と書いている。
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