僕は、自分で言うのも悲しくなるけど、生産性とは無縁な日々を送っている。子どももいないし他人ともほとんど触れ合わないし。でもって趣味は怪獣人形集めとかだし。だけど、そういう日々が楽しいのでOKなのである。
ただ、みんながみんな”生産性皆無”な人生を謳歌できるわけでもないようだ。人って難しい。(文:松本ミゾレ)
「楽しいのが一番ってのはわかってるんだけど」というものの……
先日、5ちゃんねるに「生産性のない趣味ってなんか虚しくなるよな」というスレッドが立っていた。スレ主曰く「楽しいのが一番ってのはわかってるんだけど」とのこと。
趣味なので楽しいに越したことはないけど、生産性が感じられないと虚しいってわけだ。なんか、物事にいちいち意味を求めるタイプの人なのかな? という印象である。世の中、無意味なものばかりで構成されてる気がするんだけどなぁ。
スレッド自体はあんまり伸びなかったんだけど、その時点でやっぱり人は、大多数が趣味にまで生産性なんぞ求めてないってことなんだろう。生産性のある趣味なんて、そうじゃない趣味よりかなり少ないだろうし。
やっぱり自分の心の糧にさえなれば、生産性がなくたって趣味は十分有益なのだ。
「自分が元気になる以上のパフォーマンスの高さないだろ」
ところでスレッドを通して見てみると、やっぱり生産性のない趣味を持っていて何が悪いんだ? という声も多い。いくつか引用してみよう。
「浪費が過ぎる趣味は考え物だけど楽しいならいいじゃん」
「自分が元気になる以上のパフォーマンスの高さないだろ」
「生産性のある趣味の方が嫌だわ。趣味なんか生産性の対極にあるべき」
「あくまで趣味なんだからいいじゃん。なにも仕事と趣味だけが人生じゃないんだから、空いてるそれ以外の時間で生産性のあることすりゃいいんだし」
スレ主はどうも自虐的な意味でこういうスレッドを立てたような気もするんだけども(夜中に5ちゃんねるにスレッド立ててるぐらいだし)、趣味にそこまで高尚なものを求める必要なんてない。
僕の尊敬している人たちなんて、40にも50にもなって、昔のチープトイを集めて同人誌出したり、ガンプラを改造して仮面ライダーにしたり、そういう面々ばかり。究極的に自分の満足を追求している連中だらけで、生産性なんてない。でも、それがいいのだ。いや、それでいいのだ。