職場の後輩が自分の服装を見て「この会社にいても先がない」と希望を失ったとしたら、自分も絶望してしまいそうだ。キャリコネニュースが11月27日に配信した、年収350万円のアラフォー女性「職場で若手とユニクロ服が丸かぶり。『その年で安物しか着れない』とショックを受けてた」という記事がネット上で話題となった。
記事では、年収350万円のアラフォー独身女性(福岡県/流通・小売系)がセールでまとめ買いしたユニクロの服が、偶然20代の女性社員と丸かぶりしたというエピソードを紹介。
「その20代女性は『この職場ではアラフォーになっても安物しか着れない』と落ち込んでいた様子だった。」
という言葉が物議を醸した。(文:okei)
「ユニクロは安物じゃない」「20~25歳くらいが一番服にお金かけられる」
そのアラフォー女性の職場は服装にこだわる環境なのだろう。女性は見栄を張るためにデパートで買ったブランド服をリボ+ボーナス併用で支払っており、厳しい経済状況でもあるようだ。ガールズちゃんねるにはトピックが立ち、「ふつうに失礼だな20代の女」を始め、記事の20代女性に反発の声が多数寄せられた。
「ユニクロは安物じゃない」
「ユニクロいいじゃん。その人が変だから気にしない」
「知り合いで、すんごい稼いでいる人もユニクロ着ている。機能性重視で見栄はらない人は金持ちでも一定数いる」
などのユニクロ擁護論が相次ぐ一方、「しまむらの私はどうしたら…」と嘆く声もある。また、一番多かったのが次のような意見だ。
「若い頃はおしゃれがウェイト重くて服に金かけるもんね。年取るともっと他に金かけたい事が出てくるもんなのよ」
「実際のところ、20歳~25歳くらいの年頃が一番お金かけられるし、自由に使えるよ」
「体型が変わるからオシャレが楽しくなくなる。着てもモデルにはならないからどうでもよくなるよ」
20代のほうが似合う服が多く、ファッションにお金をかけがちだが、歳をとるごとに教育費や介護費の負担、老後の心配などで、「服にお金をかけていられない」、「おしゃれに疎くなる」という声が多い。40代の筆者も同感だ。そういう人は意外と多いのではないだろうか。
40代女性の「給料が低い」現実も浮き彫りに
他方、「40代でも給料が低いまま」の女性が多い現実もうかがえた。
「うちの職場、40才になっても年収上がらないよ。みんな言ってるよ。実際に年収上がらないんだもん。仕方ないじゃん」
「アラフォーでユニクロって恥じることなの?私はアラフォーでも躊躇なく着てる。350万稼げたら立派ですやん」
「350万なんて私からしたら夢のような話だな…シングルで高校生の子供と生活しています。そんな年収羨ましいです」
国税庁の民間給与実態調査によれば、女性の平均収入は25~29歳が328万円と最も高く、それ以降はおよそ300~320万円で横ばいとなる。全体の平均は436万円、男性は55~59歳で686万円と最も収入が多くなるのに比べれば、差は歴然だ。もちろん、夫が主な世帯収入を支えて妻が非正規雇用という家庭も多いだろうが、女性単体で考えれば決して余裕があるとはいえない。「歳をとるほど服にお金をかけられない」という現実は、確かにあるだろう。
もちろん、「何にお金をかけるか」の価値観は人それぞれだ。アラフォー女性は気にし過ぎず、これ以上見栄を張ってリボ払いを重ねることのないよう気をつけてほしい。