日本トレンドリサーチは6月1日、東京五輪の「パブリックビューイング(PV)会場設置」に関する調査結果を発表した。調査は5~6月にネット上で実施し、20代以上の男女900人から回答を得た。
都内各所でPV会場の設置が始まり、代々木公園ではそのために木の剪定作業を行っている。ところが、PV会場の設置スタートについて「理解できる」と答えた人々は29.8%にとどまった。一部の回答者からは「PVで観客を分散した方が感染度が低くなると思う」(50代男性)などの声が寄せられたが、多数派は「理解できない」(70.2%)と答えた人々だ。
「なぜわざわざ人が大勢集まる場所を作るのか、わけがわからない」
「理解できない」とした回答者からは、
「この時期に人が大勢集まる施設は設置すべきでないと思います。観戦はTVやネット配信で我慢すべきです」(60代男性)
「あれだけステイホームを言っているのに、なぜわざわざ人が大勢集まる場所を作るのか、わけがわからない。家にいてほしいのか、集まってほしいのかどっちなのか、矛盾している」(30代女性)
「コロナ禍の中、オリンピックより国民の生活を守る方が優先のはず。コロナのせいで現在失業中なので、特に今後の生活に対する不安ばかりです」(50代男性)
などの観点から反対理由が寄せられたほか、
「人工とは言え自然的な公園をそこまで作ってきたのに伐採するのは多くの守ってきた人の心を踏みにじるものだと思ったからです」(60代男性)
「木の剪定をするよりも、広い場所を探したほうがいい」(50代男性)
などと樹木の剪定作業に反対するものまであった。
緊急事態宣言が延長になり、現在も多くの人々が不自由な生活を強いられている。にもかかわらず、東京五輪は予定どおり今夏に開催する方向で動いており、大勢の人が集まるPV会場の設置を進めていることに疑問を感じている人は多かった。