自民党の二階俊博幹事長は24日、杉田議員の発言について「いろいろな考え方の人がいる。各方面の人が集まって自民党は成り立っている。人それぞれ政治的立場はもとより人生観もいろいろある」と問題視しない姿勢を示した。
高木さんはこの発言についても「とても無難でどの問題にもあてはまるコメントをおしゃっているだけ。多数派におもねる政治というものが今の自民党に根付いているという危機感を覚えた」と批判した。
また、テレビ朝日解説委員の玉川徹さんは、「LGBTだけの問題ではない」と批判した。
「子どもを作らない人を生産性がない、そういう人に税金を使う必要がないと言っているわけです。私には子どもがいませんし、高木さんにもいませんから、生産性がない人間だということになります。これはLGBTだけの問題ではないんですよ。夫婦で子どもができない人は1割くらいいる。日本人の1割は生産性がないのかということになる」
同性愛者だけでなく、子どもが欲しくてもできない人や子どもを望まない人もいる。杉田議員の発言はそうした人々も貶めるものだ。
「子どもを作って国家に貢献するのが正しい」という認識が自民党に根強くある
また玉川さんは、「この発言の裏側には国家のために国民があるんだという考え方が透けて見える」と指摘した。
「生産する、子どもを作って国家に貢献するのが正しいことなんだ、と。子どもを作らない、国家に貢献しない人は、国家は面倒を見るべきでないという考え方が自民党の中に根強くある」
二階幹事長は6月、「この頃、子どもを産まない方が幸せじゃないかと勝手なことを考える人がいる」「皆が幸せになるため、子どもをたくさん産み、国も発展していこう」と発言し、物議を醸していた。
子どもを持つかどうかは個人の自由だが、自民党内には”子どもを生んで国の発展に貢献するべき”という旧態依然とした考えた方の持ち主が未だに多くいるということだろう。