そうなると、自治会・町内会をやめる人も出てくるだろう。コメントでも
「年間1万近く払わなきゃいけないし。回覧板、草取りも面倒くさいので、やめました。入らない人も増えてますよ」
という声もあった。
筆者の地域でも、町内会をやめる世帯が増え続け、先月の班長会では「最盛期には400世帯ほどだった会員数が、現在300ほどに減ってしまった」と聞いた。
会議では「退会者を出さないためにどうすればいいか、皆さん次回までに対策を考えてきて下さい」という宿題まで出るぐらいだ。
退会した人からは「(子どもの行事参加のために入っていたが)コロナ禍で行事がなくなったから」「仕事が忙しくて役員をできないから」といった理由も出ていた。
トピックのコメントでもあったが、「会員じゃないと、ごみ捨て場が使わせてもらえない」という地域もあるようだ。そういえば、うちの町内会にある「災害対策の備蓄品」も会員専用で「非会員だと、いざというとき分けてもらえない」と噂で聞いたことがある。
メンバーからすれば「会費で運営しているから」となる。しかし「地域のごみ捨て場を使う」ためだけのために、年間数千円を支払って、さらに自治会のさまざまな活動にも参加させられるのは納得感が薄いだろう。生活必需品を買いたいだけなのに、セット販売で不要なものをたくさん売りつけられている気分になるかもしれない。
確かに自治会には、子どもや独居老人の見守り、地域の美化や防犯防災などさまざまな役割がある。しかし、住民を会員と非会員で分断し、ギスギスさせてしまうのは本末転倒だ。
今回のトピックのような事態を避けるためには、自治会も活動内容や会費の使いみちを見直し、住民のモヤモヤ感を減らしていく必要があるだろう。