先日、5ちゃんねるに「タバコってそんなに我慢できないもんなの?」というスレッドが立っていた。スレ主は「例えば駅降りて家まで10分も我慢出来ないもんなのかな」と書き込んでいる。
彼は特に歩きタバコに対して理不尽に感じているようだ。こんな具合である。
「タバコ吸わないんだけど、歩きタバコとかベランダタバコとかすごく理不尽に感じるんだよね。歩きタバコの後ろ歩いてると煙直できて臭いしずっと臭いからやめて欲しいし、ベランダタバコは最近涼しい感じだから窓開けてるんだけど、これまた直で煙部屋に入ってくるしさらに吸ってる本人の部屋には煙入らないしでモヤモヤしてのスレ立て」
ベランダでタバコを吸うホタル族についても憤っているようだが、たしかにホタル族って凄い理不尽なんだよね。自分の家の中はヤニまみれにしたくないから、ベランダで吸うっていう行為。でも、そもそもベランダだって集合住宅の共有スペースなんだし、喫煙者がベランダに出ている間は、タバコ嫌いの他の住人はベランダに出れない。
というかタバコ嫌いな人だと、そういう集合住宅ではベランダに洗濯物も干せないとかもあるんだろうなぁ。
歩きタバコにしても、未だにやってるの人いるけど、見ていて気分の良いものではない。大体道端にそのまま吸い殻捨てるし。
……ただ、ほんの少し前まで、ホタル族も歩きタバコもそこらへんに山ほどいたんだよね。今考えると、ああいうのを世間が違和感なく受け入れて、同時に副流煙で第三者から肺を燻されても許容していた風潮というのはちょっと凄いものだ。僕も高校時代、友達はほぼ全員喫煙していたけど、そういう連中を家に呼んで室内でタバコ吸わせてても全然気にならなかったわけだし……。
飲食店で中座して外に出てまでタバコ吸うけど、あれってどんな気持ちなの?
というか、個人的には今だって、喫煙者と一緒に行動することは多い。独身の友人なんて半分ぐらいタバコ吸うし、うちの彼女も喫煙している。
なので健康増進法の改正でそんな彼らが四苦八苦しているのを見ると、ちょっと気の毒には感じてしまう。が、それを差し引いても「考えられへん!」と常々憤ってしまうシーンがある。それが飲食店にいるときだ。
喫煙者と一緒に食事をしていると、もう本当に十中八九、お店の外に灰皿が置いてある場合は彼ら、彼女らは食事が届く前や飲み物の追加オーダーをした瞬間に外に出てしまう。そしてタバコを味わうのだ。
タバコを吸いたい! というその熱意。伝わったぜ! って感じなんだけど、残された僕はそのときどうにも面白くないのである。まるでこれ、会社員時代に非喫煙者の僕らはお昼休憩しかなかったのに、喫煙者の同僚は上司と一緒にタバコ休憩と称してちょくちょく席を外して、それがOKとされていたあの雰囲気。アレをされた理不尽に近しいものを感じてしまうのだ。
いや、僕も一応ちゃんとした人間のフリは出来るから、食事中にテーブルで1人ぼっちにされたぐらいで毎回「ありえねえだろ」とか言わないよ。言わないけど、非喫煙者を1人にして自らはタバコを存分に味わったという負い目が、彼らに果たしてあるのかと疑問に感じてしまう。
じぃっと窓の外に立つ彼らのツラを見ていると、時には何と2本目に火を点けてることもあるし。虫の居所が良くない時なんかは「せめて1本だろ! それやったらもう1人で飯行けや」と言ってしまい、さっさと帰ってしまったこともあった。
タバコを吸うことに関しては、別に今更友人知人を責めたりはしない。しないけど、せめて非喫煙者と一緒に行動するときぐらいは、もうちょっとこっちの気持ちも考えてほしいなぁ。
だってああいう喫煙者ですら、映画館ではタバコ吸わない。2時間も3時間も喫煙を我慢できるんなら、非喫煙者と飯行くあいだのせいぜい1時間ぐらい、タバコも我慢できるだろう。