居酒屋の「客がドリンク注文せず、利益が出なくて困る」に批判殺到 「なんで客が店のビジネスモデルに合わせるんだ!!」
男性は元料理人ということで、居酒屋経営の事情には明るいようだ。
「居酒屋の原価率(ここでは食材のみ)ってのは、概ね30%くらいが目安なんだけどそれは一律30%ってわけじゃなくて飲み物の原価率を低めに設定してるから、料理の原価率を高く設定出来てトータルで30%になるように計算されています」
と説明。もし客が料理だけを注文すると全体の原価率が上がってしまい、利益が少なくなる。特に、食事の価格を低めに設定している大手チェーン店でやられるときついという。店としては原価率の低い、ソフトドリンクや焼酎、カクテルを飲んで欲しいのだそうだ。
男性は「別に酒を飲めない人に無理して飲めとは言わない」としながらも、「自分のお気に入りの店でしたら、せめてソフトドリンクくらいは注文して応援してあげたらいいんじゃないかなと思います」とツイート。「飲食店っていうのは、お客さんがお店を育てるし、お店がお客さんを育てるという面があると思います」と語っていた。
酒で利益を取りにいくというビジネスモデルが時代遅れになっている?
一見するともっともな主張とも感じるが、ツイッターやはてなブックマークでは、「なぜ客が経営者目線で飯を食わねばならんのか」という批判が殺到した。
「バカか。なんで客がビジネスモデルに合わせなきゃならないんだよ。ビジネスモデルが客に合わせろ」
「店の都合とか、客が気にする必要なぞ一切ない。ドリンクを注文して欲しかったなら、飲みたくなるような雰囲気を作るべきであり、経営努力が足りないと言われればそれまでだろ」
「飲食店に育てられたいと思った事は無いよ……」
やはり、客に飲み物を注文してもらいたいのなら、店側が何らかの努力をしなければいけない、というのだ。「ワンドリンク制にする」というアイデアもある。
一方、居酒屋店主側の気持ちに賛同する人も多数いた。
「バー行ってミックスナッツだけたのんでカウンター長時間占拠する客がいたらどう思うよ」
「批判コメが多いけど、自分はお気に入りの店ではこのこと(ドリンクを頼むこと)は意識するようにしてる。他人に強制はしないけど」
また、料理の原価率を高くし、酒で利益を確保する、という居酒屋のビジネスモデルが時代遅れであるという指摘もある。前出の男性も「居酒屋業界も『どこで利益を確保するか』ってところで新たな戦略を求められてますね」と投稿していた。
正解がないので難しいところかもしれないが、居酒屋は客に酒を出すことを前提として営業しているため、店の嘆きは理解できる。しかしながら、若者のアルコール離れということもあるし、今後は新たな仕組みを打ち出す必要があるのかもしれない。
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