「野口さんの髪の毛が薄い」――夏目漱石が描かれた旧千円札を知らない若い世代、中には「偽札だ」と大騒ぎする人も
ただ、千円の旧札を知らない、という人は結構いるようで、ツイッター上には偽札と勘違いしたという人のエピソードが書き込まれている。
「千円札出したら夏目さん出てきて見たことなかったから、え!?偽札!?!?って一瞬思った」
「二千円札知らない子達も多いけど、バイトの子が血相変えて『大変です!!レジに偽札が入ってましたああああ!!』って夏目漱石の千円札持ってきた時の衝撃の方が上よ」
「コンビニで支払いする時にレジの若い子を動揺させてしまった…偽札やないで…」
ほかにも友人のバイト先の新人が旧札を持ってきて「見たことがない」と困惑した様子を見せたエピソードを投稿する人もいる。
現在の千円紙幣の発行がスタートしたのは、今から13年前の2004年のこと。現在高校生や大学生の人は、旧札が出回っていた時期に子どもだったため馴染みが少なく、旧札を受け取ったときに驚くのも無理はないだろう。
伊藤博文が描かれた古い千円紙幣でも支払いはできる
そんな旧札だが、日常生活で使うことはできるのだろうか。ネットでも、「旧札ってまだ使えるんだっけ」など疑問に思う人は多い。
日本銀行のホームページを見ると、既に発行されなくなった種類を含めて現在22種類の銀行券が使用できることが書かれている。件の旧千円札のほか、聖徳太子や伊藤博文が描かれた昔の紙幣を使っても支払いはできる。現に、
「千円の聖徳太子もごくごく稀に来る」
「父が支払いで貰ったらしい伊藤博文」
というツイートがあり、旧札は今も確かに流通しているようだ。日銀も「一度発行された銀行券は、法令に基づく特別な措置がとられない限り、通用力を失うことはありません」としている。
古いだけでお金の価値は新札と変わらない。しかしネットでは、客から伊藤博文が書かれた旧札を出されて困惑した店員や、旧札で支払ったところ店員から偽札と勘違いされた、などのエピソードが書かれており、旧札は何かと不便なようだ。
旧札や旧貨幣は、日本銀行の本・支店で現在流通している銀行券と引き換えることができるので、利用するのも手だ。