残業する理由第1位は「生活費」 残業を今より増やしたいという強者も2割存在
同調査は、20歳~59歳の公務員・会社員1万145人を対象に実施。平均的な1か月の残業時間は、0時間の人が21.3%と約2割の人が全く残業をせずにすんでいる。また1~10時間以内は35.9%で、両者を合わせると57.2%もの人が10時間以内の残業しかしていないという結果になった。
一方で、1か月の残業時間の上限となる45時間以上の残業をしている人は10.9%、100時間以上の残業をしている人も2.1%おり、やはりかなりの長時間労働を強いられている人も一定数いるようだ。
また残業の理想時間は、1~10時間が33.7%と最も多く、0時間が(31.8%)がそれに続いた。11~20時間も20.5%、21~30時間も7.8%おり、全く残業をしないよりも多少は残業をしたいと考えている人も多いようだ。
「平均的な残業時間」から「理想的な残業時間」を引いた値の平均値は、6.5時間であり、毎月6.5時間残業を減らせれば、理想の残業時間が実現できることも明らかになった。
一方、「平均的な残業時間」よりも、「理想的な残業時間」の方が長く、もっと残業したいと思っている人が22.7%もいることが明らかになった。
「日本は残業が多過ぎる」と思う人は7割以上
同調査では、加えて残業に対する考えについても質問している。「日本は残業が多過ぎる」、「残業ゼロで終わるように企業・団体の幹部が仕事のやり方を考えるべきだ」という考えに賛成する人はどちらも7割を上回った。
しかし「社会人として成長するためには、残業が必要なときもある」という回答に賛同する人も52.5%いる。仕事を覚えるためにはある程度長時間働くことが必要なときもあるということか。
さらに残業をする理由としては、「残業費をもらって生活費を増やしたいから」(34.6%)が最多で、「担当業務でより多くの成果を出したいから」(29.2%)、「上司からの指示」(28.9)、「自分の能力不足によるもの」(28.9%)が続いた。
こうした調査結果を受け、担当者は「長時間労働はよくないとするような風潮があるが、実際には様々な意見があるという印象を受けました」と語っていた。