「彼氏ヅラ上司」がうざすぎて震撼 「男がいるんだろう」「普段のあなたを知りたい」「彼女が君に嫉妬しちゃってさ」
大学生のAさんは、アルバイト先の上司が、自分に都合のいい理想を押し付けてくることにイライラしています。
「『昨日飲み屋で若い女性二人組に話しかけたら片方のブスな女はあからさまに嫌な顔をしてきた。でも、もう片方の綾瀬はるかに似た子は笑顔で話を聞いてくれたんだよね。あなたには、その子みたいになってほしい』というような話をしてくるんです。自分みたいなおじさんを受け入れてくれる女性になってほしいと理想を押し付けられたことが気持ち悪かったです」
その上司が頻繁にご飯に誘ってくるのもAさんにとっては気持ち悪いようです。
「私は嫌でたまらないのに、『ご飯をおごられることで私が喜ぶ』と考えているのが不思議です。二人の場面でしか言われたことがないのも気持ちが悪いです」
さらに「普段のあなたはどんな感じなの?ツンツン系?それともはっちゃけてる感じ?」などと聞かれたAさんは「なんでこの人の勝手な妄想にヒントをあげなきゃいけないの」と怒り心頭の様子。
このように「勘違いして馴れ馴れしくしてくる」「信頼関係が成り立っていると思い込んで気安くしてくる」のが「彼氏ヅラ上司」の特徴。「それくらい大したことないのでは?」と思う人も多いかもしれませんが、人によっては体調を崩すほどのストレスを感じることもあります。
他部署にいた上司に仕事を評価されて一緒に新部署を立ち上げたBさん(28歳)は、仕事ができてそつのない人だと思っていた上司(30代後半)が日に日に「彼氏ヅラ上司」に変貌していくことに辟易していました。
「まず、毎日彼が職場を出るまで待ってないといけないんです。それで一緒に駅まで帰らないといけない。先に帰ろうとしたり、飲み会があるなんて話をしたら『男がいるんだろう』と詰められるんです。そもそも上司にも私にも、結婚相手がいるんですけど……」
既婚女性であっても「彼氏ヅラ上司」はおかまいなし、というのは衝撃的な話です。
「iPhone持ってるのに操作方法がわからないと言って、メールの返信をいちいち電話で依頼してきたり、とにかく仕事の事務的なやりとりにまで、親密なコミュニケーションを要求してくるのも本当に疲れました。ある時、我慢できなくなって今までの不満をぶつけたら、『実は、家庭がうまくいってなくて毎日フラストレーションがたまってました。女房や子供に相手にされない心の隙間をBさんにかまってもらって埋めていたかもしれない……』と言われて。正直唖然としましたね」
その後はだいぶおさまったそうですが、当時はストレスで10キロ痩せたのだとか。
「DV彼氏上司」がひどい! 「俺のいない飲み会に行くな」「3分以内に返信しろ」
こうした「彼氏ヅラ上司」は、ときに「DV彼氏」のようなふるまいを見せることも。今年大手レコード会社で働き始めたCさん(23歳)の上司がこれです。
「仕事柄、取引先との飲み会を通じたお付き合いも多いんですが、上司が絶対許してくれないんです。以前、つい仕事終わりの流れで上司抜きの飲み会に行ったら『一人前に仕事もできないやつが何遊んでんの』と激怒されました。LINEは3分以内に返信しないと『もうお前来なくていいよ』と言われます。真夜中なのに通知が50件たまっていたこともありますね。ちょっとミスをすると、すぐ『死ね』『殺す』とも言われます」
アーティストのスケジュールの変更や急ぎの確認など、緊密な連絡が必要な仕事とはいえ、さすがに異常な事態。この1年であまりにもメンタルがまいってしまい、異動の希望を出しているが、どうやら上司はCさんのことを気に入っているらしく、「殺す」「死ね」と罵る一方で、「お前は従順で見どころのあるやつだから俺が育ててやってるんだ」とCさんを褒めるような発言も繰り返します。
「世間でいうセクハラのようなことはまったくないですし、彼にとっては本当に『仕事のため』『教育のため』という感じなんだと思います。実際仕事ができる人ではあって、20代なのに部門の責任者をまかされています。だからこそ、罵倒や束縛をされると『私が悪いのかな……』と受け入れてしまうんですよね。私は毎日異動したいと願ってるけど、彼は私も彼のことを尊敬してずっと一緒に働きたがってると思ってるみたいなんです」
他にも彼氏ヅラ上司のエピソードは枚挙にいとまがありません。「仕事中いつもあなたと一緒に行動しているという話をしたら、うちの彼女が嫉妬して服をびりびりにしちゃってさ~」となぜかメンヘラ彼女に部下の話をしたことを嬉しそうに報告する、お気に入りの女性が退職するときに「辞めちゃうの?」と顔文字付きでLINEを送る、女性スタッフに下着を洗わせる……。
何か適切にかわす方法があればいいですが、相手が上司となるとなかなか難しいのが悩みどころ。「自分が悪いのかも」「仕事ができる人だし」と躊躇せず、周りに相談してみてください。