大企業に就職して結婚、マイホーム……かつての「普通の人生」は無理ゲー?とらわれ過ぎてはいけない
現状に目を向けると、若い世代の人の生活は明るくない。大学に進学するにも、今や大学生の2人に1人が奨学金を受給しており、後の返済に苦しむ人が多い。労働環境を見ても、政府が「働き方改革」を進めなければならないほどにテコ入れが必要な状況にある。
スレッドでも暗いコメントが目立つ。
「運がないと普通の人生は送れない」
「最初からつまづいてる 」「上級国民じゃんそれ」
中には「野原ひろしの人生レベルですらなかなか難易度高いからな」と、アニメ「クレヨンしんちゃん」で主人公の父親・野原ひろしの生活レベルを引き合いに出す人もいる。冴えないサラリーマンとして描写されるが、35歳で妻と2人の子どもを持ち、霞ヶ関の商社勤務で係長として勤務。埼玉県の郊外にマイホームを所有する生活は、今となっては贅沢と言っていいだろう。
「時代が変わってるのに過去の普通を目指そうとするから無理」
また、「祖父母がいて、父親が毎日定時に帰ってきて、朝晩母がつくってくれたご飯を家族で一緒に食べて、3人の子供を育ててくれたのが凄いことだったんだなと思う」と書く人も。これを書いた人物は、「自分は一人生きてくのがやっと」と、物憂げだ。
未婚率の上昇や少子化の加速が取りざたされるが、収入は上がらず、長時間労働をする生活を送っていれば、結婚や子育てなど考える余裕すら持てない。「結婚して子供作るなんて無理無理 安月給のワイには無理ゲーすぎるで」という意見もあった。かつて当たり前とされた生活は、今では当たり前ではなくなっているわけだ。
「じゃあ逆に普通の生活てなんや」「普通じゃなくて理想っていうんだわ、それ」など、スレ主の主張に反論する人もいる。
「時代が変わってるのに過去の普通を目指そうとするから無理が生じる」
というのだ。生き方に対する価値観は、時代の変化とともに変わって当然だ。その「普通」が果たして今の時代に妥当なのかは考える必要があるだろう。
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