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「手を焼くシニア社員の5分類」がネットで物議 ネットは「分かりやすい老害パターン」と盛り上がったが…

7月2日付け日本経済新聞に掲載された記事「『手を焼く社員』シニア層5分類」がネットで大きな話題となっている。記事で取り上げられた「高年齢社員」のパターン分けに共感する人が続出したのだ。

しかし、記事の元となった提言を作成した団体の担当者は、この盛り上がりに「誤解を招くおそれがある」と困惑。この類型はもともと「シニア層が働きやすい職場づくり」のために作成したものであり、趣旨に沿った使い方をしてもらいたいと訴えている。

担当者は「誤解を招く。ちょっと残念ですね」

「まだまだ現役!」

「まだまだ現役!」

記事で取り上げられた高年齢社員の5類型は、以下の通り。

・元管理職の威厳を武器にした「勘違い」タイプ
・文句は多いが組織の役に立つ実務ができない「評論家」タイプ
・仕事は会社が準備するものと考えスキルの低い「会社依存」タイプ
・やり方に強いこだわりがあり新しい業務知識を学ばない「現状固執」タイプ
・賃金に見合う仕事はこの程度と割り切って働く「割切り」タイプ

確かに若手社員からすれば、このようなベテラン社員が職場に溢れていたら働きにくいと思える内容だ。この記事を撮影した投稿は1万件近くリツイートされ、「一言で『老害』と括られていたものが、パターン分類されて分かり易い」などの評価が、批判的な調子とともにコメントされている。

その一方で「正直すぎて人を傷つけるおそれがある記事ですな…」と、記事内容の適切さに疑問を投げかける声もある。そこで編集部が、記事の元になった提言を作成した愛知県経営者協会に取材をしたところ、担当者は困惑した様子でこう明かした。

「この提言は、シニア世代が働きやすく、活躍できる環境をつくるために作られたものです。62ページある冊子の中から、キャッチーな部分だけが大きく取り上げられていますが、これでは誤解を招きかねません。ちょっと残念ですね……」

元の提言には「原因」と「対策」まで書かれている

この「提言」の正式名称は『長期雇用時代におけるキャリア開発』というもの。同協会が5月25日に発行したもので、”若年層から高齢者まで全ての世代が力を発揮できる仕組みの構築”という副題もついており、決して高齢者を揶揄するためのものではない。

ネットで話題になった「様々な高年齢社員のタイプ」の前にも、高年齢社員のモチベーション低下が著しい理由について、単に意欲が低下しているだけでなく「意識転換や専門性の陳腐化」など様々な問題が絡んでいると分析されている。

提言には、5類型それぞれの原因と対策が示されている。例えば元管理職の威厳を武器にした「勘違い」タイプには、役割が変化したことに対する理解・認識がない傾向があると指摘。解決策として、40代のうちから年代別に期待する役割・人物像を明確化し、社内に発信・定着を図ることを挙げている。

また、賃金に見合う仕事を低く見積もりがちな「割り切り」タイプは、現役時代との比較のみで賃金に不満を感じていることが多いため、「将来的な転進も見据えた社外へのインターンシップ」などを行い、労働市場における自分の価値を理解してもらう方法を提案している。

新聞社からは「紙面を割いてしっかり説明したい」

担当者は、提言の作成理由をあらためてこう話す。

「年金受給年齢の引き上げなどを背景に、定年後の再雇用が一般化しつつあります。会社としてもシニア層に活躍して欲しいですし、彼らも『使えないおじさん』と思われるのは嫌なはず。タイプ別の克服すべき課題や対処法を整理し、40代から早期に研修やセミナーを行って定年退職後に備えてもらおう、と考えて提言を作成しました」

そして「内容が誤解のないように伝わり、シニア層が働きやすい職場のために使われたら何より」と語り、記事の取り上げ方については「提言は一部分のみでは成り立たない。日経新聞さんからは当記事が出る前から、紙面を割いて記事にしたいと言われています。近いうちに掲載されるのではないでしょうか」と話す。


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