面接で「人生で一番困難だったことは?」という質問に困惑する人々 こんな問いに答える「就活こそ困難」という声も
スレ主は「困難」を「相当な労力を要して解決したこと」と考えており、時間をかけて問題をクリアしても「その1つの解決法しか知らんってことやん」と酷評している。そのため面接では「人生の壁、なし!」と答えた。労せず解決する方が応用力を得られると思ってのことだが、面接では評価されなかったようだ。
確かに何を困難ととらえるかは人によって違うため、困惑する人もいる。
「困難ってなんや 遭難して死にかけたとかかな」
「どの程度の困難だった話をすれば面接官に納得してもらえるんや?」
中には、「就活は困難やと言いたい」という皮肉も。応募者にわざわざ苦しかったことを答えさせる質問することについて、「困難を乗り越えるのが良いという幻想いい加減辞めましょうよだから日本はこんな生きづらい国になったのでは?」と批判する人もいた。
入社後に苦しい状況になった時、どのように取り組むかを見たい
状況を冷静に見ると、企業が応募者の苦労話の内容を聞きたいとは考えにくい。そのため、「何が困難か?」だけを考えすぎるスレ主は質問の意図を理解していない、という指摘も見られた。
社会人向け転職サイト「リクナビNEXT」が掲載した記事では、面接で受ける困った質問の一例として、「今までで一番苦しかったことは何ですか?」を紹介。質問の意図は、人事が応募者のキャパシティを測ることだと説明している。企業側は、入社後に苦しい状況になった時、仕事へどのように取り組むのかを見たいのだという。
同記事では、キャリアコンサルタントの上田晶美氏が回答のポイントを説明。「面接官はあなたの苦労話を聞きたいわけではないため、事実を話しただけでは不正解」としたうえで、
「前後関係を整理した上で、『何を学び』『どう対処したか』を伝えましょう。そして、その経験を通じて成長できたこと具体的に話してください」
と、アドバイスした。
相手の発言の意図を把握する能力は、入社後に役に立つはずだ。変な質問だと感じても、その意図をつかめる冷静さは持っていたい。