「存亡の危機」と「存亡の機」、正しく使える人は約7% 「話のさわり」の本来の意味は約半数が誤認 | キャリコネニュース
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「存亡の危機」と「存亡の機」、正しく使える人は約7% 「話のさわり」の本来の意味は約半数が誤認

文化庁は9月21日、2016年度の「国語に関する世論調査」を発表した。調査は、国語施策の参考のために、全国の16歳以上の男女を対象に、1995年度から毎年実施。今回は今年2月~3月に個別面接で行い、2015人から回答を得た。

「コミュニケーションの在り方・言葉遣いについて」「相手に配慮したコミュニケーション」「情報化の中でのコミュニケーション」などの項目について質問した。

幅広い年齢で「存亡の危機」の使用が広がっている

1995年から実施している「国語に関する世論調査」

1995年から実施している「国語に関する世論調査」

「存続するか滅亡するかの重大な局面」のことを「存亡の機」と言うが、これを「存亡の危機」と表現する人が83%に上り、本来の言い方をする人の6.6%を大幅に上回っていることがわかった。ほぼ全ての年齢で「存亡の危機」を使用しており、幅広い年齢層に受け入れられているようだ。

また、「卑劣なやり方で失敗させられること」を「足をすくわれる」と言うが、これを「足下をすくわれる」と使う人は64.4%で、正しく使う人の26.3%を上回っている。

また、「話の要点」を指す「さわり」という表現の意味を聞くと、「話などの最初の部分のこと」の回答が53.3%で、本来の意味を回答した人は36.1%だった。正しい意味で回答した人を年齢別に見ると、「70歳以上」では45.8%だったが、「16~19歳」では25.0%だった。

炎上を目撃した際に拡散する人はわずか3% 好ましいと思う人は5%のみ

「これからの時代、特に必要だと思う言葉に関わる知識や能力」を聞くと、「説明したり発表したりする能力」が20.7%で最も多かった。「相手や場面を認識する能力」が18.9%で続き、2002年度の調査時の7.4%より大きく上昇した。

「コミュニケーションにはどのような態度が大切か」を聞くと、「相手によって違うので一概には決められない」が44.5%でトップ。「初めは控え目だが、少しずつ積極的に関わろうとする態度」が27.2%で続いた。

「意見の表明や議論に対する意識」を聞くと、「なるべく事を荒立てないで収めたい方が」の回答が61.7%で、2008年度の51.3%より約10ポイント上昇した。

SNS上での「炎上」について聞くと、「目撃した際に書き込みや拡散をするか」という問いに対して、「する」の回答は2.8%にとどまっている。また、「炎上という現象を好ましいと思うか」聞くと、「好ましい」の回答は5%だった。

※ウェブ媒体やテレビ番組等で記事を引用する際は恐れ入りますが「キャリコネニュース」と出典の明記をお願いします。

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