飲食・小売りで広がる元旦休業、営業時間の短縮も 「私だって休みたい」「無理に元旦営業することはない」と歓迎の声
お正月を休業にしたり、営業時間を短縮しようとしたりする動きが広がっている。ソフトバンクは2018年1月1日に、携帯電話の販売代理店を休業にする方針だという。ショッピングモールのテナントになっている店舗を除く、全国約2600店舗が対象だ。
同社の広報担当者は、「元旦休業は代理店の販売員が休めるようにする『働き方改革』の一環です」と語る。既に今年6月から月1回の定休日を設けており、販売員には「好意的に受け止めてもらっている」という。
「元旦から携帯ショップに行かなくてもいいだろう」
ネットには、
「元旦から携帯ショップに行かなくてもいいだろう」
「年末年始はみんなで休みにすれば、みんなハッピー」
と、元旦休業を歓迎する声が溢れている。確かに元旦でなければ携帯ショップに行けないという人はそうそういないだろう。
元旦休業を決めたのは、ソフトバンクだけではない。ロイヤルホールディングスは、展開するファミリーレストランの「ロイヤルホスト」、天丼チェーン「てんや」、ステーキチェーン「カウボーイ家族」で2018年1月1日を休業にする方針だ。
ロイヤルホストとカウボーイ家族では、元旦以外にも年内に2日間の休業日を導入する予定だ。同社の広報担当者によると、やはり「従業員の働きやすい環境を作る」という方針が背景にあるという。
そもそもロイヤルホールディングスは、これまでも営業時間の短縮を進めてきた。
「『ロイヤルホスト』は多くの店舗が24時間営業をしていましたが、今年の1月には全ての店舗で24時間営業が終了しています。それ以降も営業時間の短縮を進めており、お客様の多い時間帯のサービス向上を実現しています」(広報担当者)
ロイヤルホストの元旦休業についても、ネットでは「いい事だと思います。無理に元旦営業することはないですよ」と歓迎する声が多かった。サービス業で働いているというユーザーは、「ちなみに僕は全部年末年始出勤予定です。多分。はい。 私だって休みたい」と嘆いていた。
飲食店の78%、各種商品小売りでは59.6%で非正社員が不足
年末年始の休業に限らず、営業時間の短縮が引き続き大きな潮流になっていきそうだ。。すかいらーくが運営する「ガスト」や「ジョナサン」でも今年2月から、順次24時間営業を取りやめている。
働き方改革という側面ももちろんあるが、人手不足で年中無休の営業を続けられないという方が実情に近いのではないか。帝国データバンクが今年8月に発表した調査によると、正社員が不足していると回答した企業は45.4%に上り、過去最高を更新したという。非正社員が足りないという企業も29.4%となっている。
業種別に見ると、飲食店では78%、各種商品小売りでは59.6%で非正社員が足りないと回答している。店舗で働くパートタイマーやアルバイトが不足しているということだろう。
たとえ人手不足が理由だとしても、休業が増えたり、営業時間が短縮されたりすることで、従業員が働きやすくなることに期待したい。
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