たばこ税増税に賛成する人が半数 ネットでは「増税自体に反対しないと将来砂糖税にも反対できなくなる」といった懸念も
NHKは12月12日、たばこ税の増税に賛成する人が51%と半数を超えた一方、反対する人は20%に留まったという世論調査の結果を発表した。
受動喫煙の被害が問題化する中で、やはりたばこ税増税に賛成する人が多い。しかしネットでは、増税に対する懸念の声や酒税は上げないのかといった声も上がっている。
「タバコ叩きの理屈で言えば砂糖とかの糖分や塩分も病気の原因だから税金とってもいい」
NHKの調査は今月8~10日に、全国の18歳以上の男女を対象に行われた。コンピューターで無作為に発生させた固定電話と携帯電話の番号に電話をかける「RDD」という方法で実施された。
今回の調査を受けて、「値上げやめろ」とシンプルに怒りを露わにする人もいた。たとえ健康に悪かったとしても、過度に重い税金を課される謂れはない、ということのようだ。
また、「ここで反対しとかないと、後々は砂糖税とかされても文句言えなくなるのに。増税自体を反対しとかないといけないって分からない人が多すぎ」という意見もあった。喫煙者が医療費を押し上げているという理由でたばこを規制すれば、ほかの嗜好品も同じ理由で規制されかねない。
現に嫌煙派からは「白砂糖にも高い税金課せばいい」「タバコ叩きの理屈で言えば砂糖とかの糖分や塩分も病気の原因だから税金とってもいい」といった意見も出ている。欧米では実際に砂糖入り清涼飲料水やスナック菓子に課税する国もある。
次のターゲットはアルコールか 海外では規制が進む
また、たばこ税だけでなく、「酒税も上げていいよ」という意見も多い。お酒もたばこと同様に健康に悪い、飲酒によって人に迷惑が掛かると考える人は多い。
「酒絡みの犯罪病気どんだけあるんだよ」
「飲食運転もそうだが酒に酔っての喧嘩、急性アルコール中毒での救急搬送だの枚挙にいとまがない」
アルコールに関しても実際、諸外国では、喫煙規制と並行し規制が進んでいる。WHOは2010年、「アルコールの有害な使用を減らすための世界戦略」を発表した。そこでは、毎年250万人がアルコールによって死亡していると指摘したうえで、飲み放題の禁止や値上げ・増税による規制を示唆している。
こうした流れの中、シンガポールでは2015年に酒類規制法が施行され、22時30分から翌朝7時まで公共の場での飲酒と酒類販売が禁止された。身体によくない嗜好品はとにかく増税して規制をかけろ、ということであれば、日本でもビールが1缶500円、公共の場での飲酒は禁止といった事態にもなりかねない。将来、「白河の清き流れに住みかねて~」とならないことを願いたい。