中原淳一の限定人形買い占め騒動、背景に「中国での日本ドール人気」 「SNSでドールファンの裾野が広がっている」
池田さんによると、「スーパードルフィーにはコアなファンが多い」という。
「スーパードルフィーは、高額で数量も限られているため、ファンはお金を貯めて『お迎え』(購入)します。人形を自分の分身のように感じ、『一緒に暮らす』という感覚のコレクターもいます。しかも今回の中原淳一さんの絵を再現した限定品は、完成度が高く、とても良くできています。会場に並んだファンは強い思い入れがあったのに、1人の男性客に買い占められて、悔しい思いや辛い思いをしていると思います」
商品はすでに中国の大手ショッピングサイト「淘宝網(タオバオ)」に8650元(4月3日のレートで約15万円)で出品されている。
「中国のサイトに出品されているのはとても残念。おそらく男性は、2~3割上乗せして転売できると見越して買い占めたのでしょう。海外では、メイドインジャパンの人形は完成度が高く人気があります。特に最近は、円安で日本に来る旅行者が増え、日本の人形についてSNSに投稿する人も増えています。SNSで拡散されることで、ドールファンの裾野が広がっていると感じます」
「ロリーナ」は1体12万4200円と安くはない。生活必需品ではないため、「余裕のある中国の富裕層」が購入している可能性もあるという。
「京都高島屋はその場で断ることもできたのでは」
共同通信によると、京都高島屋(京都市下京区)は先着50人に整理券を配布。ところが先頭に並んでいた男性が50人分の代金を全て支払ったという。この対応について、池田さんは「精算の時点でおかしいと気がつくはず。1人2体なのだから、その場で断ることもできたのではないでしょうか」と悔しさをにじませた。
5月には日本橋高島屋(東京都中央区)でも受注販売が行われる。今回の事態を受けて京都高島屋の広報担当社は、販売方法の改善を検討中だと言う。