【どうなる?】沖縄の保育士試験、台風で中止も再試験・返金なし 運営団体「県と協議中。今週中には結論出す」
保育士試験に関わる事務は、全国保育士養成協議会が47都道府県分すべてを請け負っている。手引書の印刷や配布、願書のチェックに加え、問題を作成する委員への依頼などを行う。
協議会によると、年1回実施だった2015年度までは、自然災害で中止になった場合には、予備の問題を使って再試験を実施していたという。保育士不足に対応するため2016年度から2回開催になった後は、試験問題作成委員の負荷や事務スケジュールから、中止になった場合の再試験はできないと伝えてきたという。
ただ、今回の中止による受験者からの要望を受け、「沖縄県からは、後期試験との間になんとか再試験を入れられないか、と言われてはいる」という。協議会はスケジュールの調整を行っているものの、「日程が密のため、対応できるかどうかは難しい」のが現状だ。
「再試験だけでなく返金を求める声も聞いていますが、我々は事務を行う機関。試験実施に関する法律上の権限は都道府県知事にあるため、我々が対応を決める事はできません。受験者の方々をお待たせするわけにもいかないので、厚労省や沖縄県と話し合い、今週中には結論を出してお知らせしたいと思います」
仮に再試験実施しても「これが前例にはなりえない」
今後、同様に自然災害で試験が中止になったときの対応については「今回のことが前例にはなりえないと思ってほしい」と話した。
「東京のような大規模な都市で自然災害が起きれば、受験人数も多く、すぐに再試験を行える状態ではありません。今回、もし再試験を実施するとしても、それを前例に『あのとき沖縄ではやったからうちでもできるはずだ』とは考えないでいただきたいです」
ネットでは自然災害時の対応について、「手数料を返すか、再受験出来るように最初から仕組みを設計しておくべき」という指摘も出ている。