自民・小野田議員がLGBT差別の杉田議員を批判か 「義務を果たしていれば権利を主張して良い」 | キャリコネニュース
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自民・小野田議員がLGBT差別の杉田議員を批判か 「義務を果たしていれば権利を主張して良い」

自民党の小野田紀美参議院議員が7月25日、同党の杉田水脈衆議院議員を批判するようなツイートを投稿し、話題になっている。杉田氏は、子どもを作らない同性愛者を「生産性がない」と貶めたが、それに対して小野田氏は”どのような生き方も自由”と主張した。

「憲法で定められた国民の義務は『勤労、納税、教育を受けさせること』。義務を果たしていれば権利を主張して良いと思うし、どんな生き方をしようとどんな考えを持とうと、それが犯罪でなければ個人の自由だと私は思っています。自由には責任が伴いますが、それを覚悟で私も自由に生きています」

「欲しくても作れない人達の望みを叶えられる社会の環境整備にもっと本気出すべき」

小野田氏は続けて、こうつぶやいてもいる。

「いくら押さえつけても人の心なんて変わらない。他人が踏み込んでいい場所じゃない。私もよく結婚しろ子供産めと言われますが、嫌がる人に勧める暇があったら、欲しくても作れない人達の望みを叶えられる社会の環境整備にもっと本気出すべきで、私はそちらに人生の時間を使いたいと思っています」

小野田氏は、かなりの”マンガ好き”として知られている。昨年3月、自民党内の会議で”漫画やアニメが暴力や性犯罪を誘発している”という発言が出た時には、「漫画をはじめ2次元を犯罪の要因としないでほしい」と反論したと自身のツイッターで報告している。

さらに「そもそも本気で2次元を愛している人は3次元なんかに手は出しません。私も3次元に一切興味はありませんし対象外です。そういう感覚は当事者にしか分からないのかもですね」と自身の嗜好を明らかにした。

現実の異性が恋愛対象にならない以上、少子化対策や国の発展のために子どもを作れと言われても無理だ。それは同性愛者も同じだろう。子どもがほしくない人に子作りを求めるよりも、収入の不足などで子どもを欲しくても作れない人を支援するのが政治の役割だ。

「義務が権利に優先するわけではない」という批判の声も

個人の自由な生き方を尊重する小野田氏の主張は、杉田氏の差別発言よりも納得感がある。しかし、前出のツイートの「義務を果たしていれば権利を主張して良い」という部分は、杉田氏の発言と同様の危険を孕んでいる。

弁護士の小口幸人さんは、ツイッターのリプライで「憲法に定められた、義務と権利の関係への理解を根本的に誤解されていらっしゃいませんか?例えば、税金を滞納していても、表現の自由も思想信条の自由も保障されます」と指摘。たとえ義務を果たしていなくても人権は保障されるということだ。

もし義務を果たさなければ権利が保障されないならば、リプライにあったように「勤労ができない障がい者などは権利は主張してはダメ」ということになってしまう。これでは生産性がなければ税金を使うに値しないと発言した杉田氏と大差がない。

ただ、小野田氏は26日、「憲法で定められた国民の義務は『勤労、納税、教育を受けさせること』」という文章は「結婚は義務でもなんでもない」という意味だったと釈明。この文章は、それ以降の「義務を果たしていれば権利を主張して良い」から始まる文章とは別物だという。さらに「人権とは書いておりません」と反論していた。

しかしこの弁明に納得した人はいないようで、リプライ欄には”義務が権利に優先するわけではない”という同様の指摘が相次いでいた。

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