勝間和代が考える「日本が滅びないためにやるべきこと」 「不倫しようが何しようが子供は国の宝、すべて税金で賄う」
人口経済学とは、人口の変動などから経済の変化、景気を予測する応用経済学だ。日本は1970年代から1990年にかけて、高齢者が少なく、生産年齢人口が多い「人口ボーナス期」だったという。
ところが90年代を境に逆転が始まり、生産人口が減って「人口オーナス期」に。高齢者が悪いわけではないが、年金や医療費が膨らみ、働き手が少なくなっていったことで不況につながった。
「正直このまま行くとお先は暗いです」と勝間さん。高齢者に働いてもらう方法もあるが、それでも医療費の問題は解決しないため、生産人口を増やすしか道はないという。勝間さんは「日本人にはまだ合意ができていないですが」と前置きしながらも、「少子化解消政策」と「移民受け入れ政策」を掲げた。
少子化解消政策では、結婚を前提にした制度や考え方を解消すべきと主張する。結婚していないと手当がもらえない、母子家庭になると貧困になるなど、結婚しないと様々な不利益があることを指摘し、
「不倫しようが何だろうが子供は国の宝だということにして、全て税金で賄うからいつでも誰でも子供を産んでくださいということをやる」
と提案していた。実際にフランスは、婚外子を認めて出生率を上げている。
さらに、「児童手当も3万円とかケチなこと言わずに5万円とか10万円とか20万円にして教育費も全部タダにする。それぐらいにすると人口が増えます」と思い切った政策をバンバン出していた。財源が気になると武井壮さんが漏らしたが、勝間さんは「そうしないと将来の財源が無くなるので、今からやらないとダメなんです」と断言する。
「武井さんがあちこちに5人くらい子供を作っても、非難しちゃいけない」
武井壮さんが、「そのルール(婚外子)が許されるなら」と冗談めかして子作りに前向きな言葉をつぶやくと、勝間さんは賛成し、「武井さんがいろんなところに5人ぐらい子供を作っても、それを非難しちゃいけないんですよ」と応じていた。
もう一つ重要なのが移民政策だ。これは現在、日本人の8割近くが反対しているので実現できていないものの、「アメリカもヨーロッパも移民でなんとか労働人口を支えている」と解説する。
ただ、移民は役に立つ人だけ受け入れるということではなく、日本の人口を増やすという政策だと話す。「(来日した人に)日本人と同等か、それ以上の住みやすさや教育を全部提供する覚悟がないと、移民が不幸になってしまう」と釘を刺した。少子化対策とともに、「両方やらないともう間に合わない」とも話していた。
政府は、移民政策ではないとしているものの、各業界の人手不足に対応するため多くの外国人を新たな在留資格で受け入れる方針を打ち出している。勝間さんの言うように、婚外子も外国人労働者の受け入れも、まず日本人が意識を変えて合意することが重要だろう。ただ人を増やして当事者が不幸になる世の中なら、どちらにせよ日本のお先は暗いのではなかろうか。