家の雑務「名もなき家事」、既婚男性「ほとんどしない」、女性は「1時間以上」が最多 男女で大きな開き
メディプラス研究所は12月4日、「日本人とストレス性疲労」に関する調査結果を発表した。調査は男女各7万人の計14万人を対象に、今年3月に実施した。
既婚有職者の男性に家事時間を聞くと、平日は34.0%、休日は27.1%が「ほとんどしない」と回答した。「60分未満」と答えた人を含めると、約8割の男性の平日・休日の家事時間は1時間を下回っている。
一方、女性は、約3割が平日・休日も「1時間以上2時間未満」を家事に充てている。休日の家事時間では、「3時間以上」と回答した女性が16.8%なのに対し、男性は2.4%。女性の家事負担が目立った。
子どものいない男性のほうが、子どものいる男性より家事をしている
平日と休日を比べると、男性は大差がない。しかし女性は、「2時間以上3時間未満」の割合が平日(19.1%)より休日(24.2%)で増加し、「3時間以上」の割合も平日9.8%から休日16.8%にまで増加している。
子どもの有無で比較すると、子どもがいない男性の方が、いる男性よりも家事をしていることがわかった。相手をパートナーとして捉え、サポートし合う意識が高いからかもしれない。
また休日に3時間以上家事をする人の割合は、子どものいない女性で12.8%、子どものいる女性で18.3%で、やはり子どもがいる方が家事に時間がかかることがわかる。
洗濯前の洗剤の詰め替えや、掃除後の掃除機内のごみ捨てなど通常の家事に付随していながら、面倒な労力となる「見えない(名もなき)家事」についても聞いた。「家の中の雑務」と言われるシャンプーの交換、子どもの服の用意などの時間は、男性の39.4%が「ほとんどない」と回答。女性は「1時間以上」と回答した人が20.2%で最多だった。
「料理のための準備」と言われる献立決め、買い物なども、「ほとんどしない」と答えた男性が49.3%に上る。女性で最も多かったのは「30分~60分程度」の34.1%だった。
子どもの有無、男女別で「家の中の雑務時間」「料理の準備時間」を比較すると、「ほとんどしない」と回答したのは「子どものいる男性」が最も多く、それぞれ40.1%、51.3%という結果だった。
一方、「家の中の雑務時間」「料理の準備時間」に「1時間以上費やしている」と答えたのは、「子どものいる女性」が最多でそれぞれ21.6%、35.8%だった。
休日の家事が3時間以上でストレス性疲労のある女性、「セルフケア時間」は5分以下
休日の家事時間が3時間以上で「ストレス性疲労あり」の女性に、睡眠時間や趣味に費やす時間について聞いた。「睡眠時間」には女性全体と大差なかった。
「趣味時間」については、平日は49.5%、休日は42.8%が「ほとんどない」と答えている。女性全体に比べて「ほとんどない」の割合が大きく、趣味の時間が取れないことがストレス性疲労につながっていることがわかる。
美容・健康に関する「セルフケア時間」でも、「5分以内」(平日40.6% 休日44.3%)で女性全体の平日31.8%、休日31.7%と比較すると日々セルフケアを行う時間が非常に少ないことがわかる。