日本人が信頼している組織1位「自分の勤務先」 政府やメディアなどへの信頼度を上回る
自国への信頼度は、知識層と一般層で調査史上最大の格差があることも明らかになった。これらの組織を「信頼している」と答えた知識層は53%だったのに比べ、一般層では37%。この16ポイント差は、一般層の信頼度がこれまで同様に低迷しているのに比べ、知識層では大幅に上昇していることに由来するものと見られる。
知識層・一般層ともに約6割が現在のリーダーや社会制度に不信・不公平感を抱いているものの、変化への欲求は知識層62%、一般層49%と差が見られた。将来への失望感は知識層21%、一般層33%と、どちらもあまり高くはなかった。
調査では、性別によって組織への信頼に差があることも明らかになった。日本の女性は、自国への信頼度が34%、NPO・NGOが32%、企業が40%、メディアが30%という結果だったが、男性は自国44%、NPO・NGO 43%、企業47%、メディア41%となっている。政府、メディア、NGOの3つで信頼格差が大きい。世界的に見てもこれら3つの差は、男女の信頼格差が大きい国トップ3に入っている。
海外からの日本企業への信頼度は、日本を除く26か国で上昇した。特に中国は前年比プラス22ポイント、ロシアはプラス20ポイントと大幅に伸びている。
「自分と家族の経済的な見通しについて、5年後の状況が良くなっている」と答えた日本人回答者は、知識層38%、一般層16%と低く、調査対象国の中でも最も悲観的だった。