カフェ占領する「ノマド」批判に反論 「ネット環境で客を呼んでいるのは店だろ?」
パソコンさえあれば、どこでも仕事できる――。そんな主張で2010年前後に流行語となった「ノマド」は、言葉こそ聞かれなくなったものの、スタバでMacといったお馴染みの光景として定着している。
そんなノマドワーカーについて「しらべぇ」が20~60代 の男女1500人に聞いたところ、カフェやファミレスなどで仕事や勉強をしている人に「家や会社でやってほしい」と思うと答えた人が32.3%という結果が出たという。さらにネットには、公共の場を占領して仕事をする人たちへの厳しいコメントが見られた。
憤る一般客「持ち帰れないんだよクリームは!」
3割強という数字は多数派ではないが、「客の3分の1から白い目で見られている」と考えたら結構な数と言えるだろう。しかも、数の割には辛口なコメントも目につく。
「ノマドって、そんな自分がかっこいいと思ってそう」
「ノマドを気取っているみたいだが、仕事の奴隷だよね」
「『空いた時間もMacbookを使って仕事をしているオサレな自分』をアピールしたいだけ」
どうやら疎まれている理由は、一部ユーザーの「仕事だから許されて当然」と言わんばかりの態度にあるようだ。日本人は「仕事なので」という言い訳に弱い。
ただ、作業をする彼らの利用時間は長く、店が混雑しているのに長居をすれば食事や休憩をしたい一般客が入れなくなってしまう。
「いつ行っても空席待ちになる店舗では、できれば控えてほしい…スコーンたべたいんで空けてくれ/(^q^)\持ち帰れないんだよクリームは!」
横で会話している客を迷惑そうな目で見るノマドもおり、一握りのユーザーのために「ナルシスト」というレッテルが貼られやすいようだ。最近「ノマド」という言葉を聞かなくなったのも、こうしたイメージがついてしまったからなのかもしれない。
「周りへの過剰配慮」と反発する人も
加えて、トイレや追加注文時にPCや荷物をそのままにして席を立つ人を、ハラハラした目で見る人もいる。これが海外であれば、おそらく無事では済まない。でも「ここは日本だから」と言われれば、そうなのだが…。
もちろん、ノマド側にも言い分はある。そもそも店がWI-FIを飛ばしているということは、そのような用途を想定して客集めをしているのであって、いくら周囲が白い目で見ても気にする必要はないというのだ。
「周りへの過剰配慮。ネット環境を用意して誘導するのは営業側だし利用規範にあっていれば問題ないハズ」
「『そういう客層を見込んでいる店』でやる場合は、混んでいたって問題ない」
お互いが気を使いながら、と言えばそれまでだが、その基準は人によって違う。最近は「仕事や勉強での利用はお控えください」と張り紙をしている店もあるが、それ以外の場所では、あえて空気を読まない行動もこれからは許容されていくのだろうか。
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