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「結構まじめに、ノマドって何?」 若いネットユーザーに低い知名度、知ってる方が少数派との指摘も

2012年ころ、ビジネスパーソンを中心に「ノマド」をめぐってネットで激論が交わされたことがあった。ノマドとは、オフィス以外の場所でPCやクラウドを駆使しながら働く「ノマドワーカー」のことである。

キャリコネニュースでは、「しらべぇ」が実施したアンケート結果から、仕事を理由にカフェを長時間占領するノマドへの批判が少なくないことを紹介。その一方でこの結果に対して、「ネット環境で客を呼んでいるのは店の方だろ?」「何が悪いのか」と反論する意見があることを取り上げた。

この記事が公開されると、配信先のニコニコニュースで大きな話題となり、550を超えるコメントが寄せられた。賛否が分かれるかと思いきや、若いニコニコユーザーからは予想しなかった書き込みが相次いでいる。

「ノマドってなんや・・・?」
「ノマドって言葉をここで初めて知ったw」
「やっべ『ノマド』って単語自体初めて聞いたし知ったやっべ」

「フリーランス礼賛」の中でもてはやされたが…

ノマド漂流

ノマド漂流

ノマドワーカーが注目されるようになったのは2009年。ジャーナリストの佐々木俊尚氏の著書『仕事するのにオフィスはいらない ~ノマドワーキングのすすめ~』(光文社新書)が発行されたのがきっかけだ。

元々はインターネットとPC、WI-FIやクラウドの発達で、場所を問わずに仕事ができるようになったことを、遊牧民(nomad)になぞらえたものだった。しかし、そのスタイルに憧れた人たちがノマドという言葉を「会社のオフィスに人が集まるのはもはや無意味」「会社員はオワコン、フリーランス最高」という文脈で使い始めたところから、冷ややかな意見も出始めた。

ノマドが持て囃された背景には、2009年春の卒業予定者に内定取り消しが相次ぐなど就職状況が悪化する中で、「起業」や「フリーランス」に活路を求める人が増えていたこともあった。したがって現在20代半ば以上の社会人には、当然知られた言葉だと思われたが、耳にしたことのないニコニコユーザーも少なくなかったようだ。

「結構まじめに、ノマドって何?」「ノマドってなんだよ・・・初耳やぞ・・・」「遊牧民って意味らしい」「ノマドってどういう略語だ?」「ノーマット?」「新しい中東の武装勢力かとw」「こんな流行語あったか?」「野良犬だろ?」「そういう人の存在は前から知っていたがノマドって言葉は初めて聞いた」

実家でゲームが「本業」だからノマドに無関心?

中には、「コメント欄見たら分かるように知らない人の多い言葉なんだから、記事内で定義や語源ぐらい説明すべき」と指摘したり、「記者よ、ノマドなんて言葉知ってるほうが少数派と知れ」と叱咤する読者もいた。

また、記事の通りに仕事で長時間カフェに居座る人が増えれば、そこはすでにノマドスペースではなくなってしまうのでは、と皮肉る人もいた。

「ノマドが増える→みんな喫茶店で仕事→ここ職場じゃね?」

ただし、このような反応は、他の配信先では見られなかった。なぜニコニコでは「ノマド」の認知度が低いのか。若者文化に詳しいライターの板橋やゆ子さんによると、彼らは「ノマド」のメリットをまったく感じていないので興味関心も薄かったのではと指摘する。

「ニコニコユーザーを始めとするいまの20代から30代の人たちは、自宅でゲームをしたり動画を見たりすることが、いわば『本業』なんです。会社に行っても給料は上がらないし、実家に居心地のよい要塞のような場所を作って、時間があればそこに戻っていく。彼らは帰るところがある定住者であり、ノマドのような遊牧スタイルには魅力を感じていないから関心がないのです」

あわせてよみたい:「ジョーク」や「ギャグ」の多い人はパワハラに注意?

 
佐々木俊尚:仕事するのにオフィスはいらない (光文社新書)
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