新型コロナウイルスは、多くの職場に変化をもたらした。ただ、中には会社都合で不合理なルールができ、退職を検討するまでになった人もいるようだ。キャリコネニュース読者からは
「子どもが休校以外の従業員は、週に1度の在宅勤務のみ。それも4回程度しか実施されず。皆のストレスもたまり、職場の雰囲気も悪くなったので」(東京都/20代女性/商社系)
といった声が寄せられている。(文:鹿賀大資)
「会社の非正規差別とイメージアップ戦略に呆れている」
東京都の40代女性は、航空業界のグループ会社にパート勤務している。ところが、職場で受けた正規社員との格差が、退職の引き金になったという。女性の会社では正社員のみが、ほぼ毎日のようにテレワークを実施。一方で「パートの私にはテレワークが許されない」と切り出す。
「私の前任者は男性の正社員で、いわばコスト削減のために彼の仕事をパートの私が格安の時給で肩代わりした状態。つまり私は、周囲の正社員と同種の仕事でもある。会社に『テレワークをさせてもらえないか』と伺ったが、『テレワークは正社員のみの制度なのでパートのあなたには適用できない』とだけ言われた」
女性は以前から、待遇面などで正社員との格差を感じていた。しかし、今回の一件で「自分の命さえも差別されているのだと希望を持てなくなった」という。さらには「パートの休業補償は時給の6割で、正社員の補償は全額支給」と続ける。
「そうした正社員の一部には、ボランティア活動としてマスクや防護服の手作りをしている人もいる。それをマスコミに美談として取り上げられているが、ちゃんと給料ももらえているだろうし、それならボランティアではない。会社の非正規差別とイメージアップ戦略には呆れている」
女性はこうした理由から「もうモティベーションが持たない」と嘆いている。
流通・小売系の会社で働く東京都の30代男性は、非常事態宣言が発令される前に起きた出来事を振り返る。1月に同僚の在日中国人の送別会に参加したことが災いをもたらしたようだ。
「2月に入り会社から『意識が低い』と叱責された。そこで会社に論理的な説明を求めたが、まともな回答は得られなかった」
男性は続けて「だったら先に言ってほしかった」ともらし、退職を決意している。
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