霊感ライター、温泉旅館で「この部屋嫌だ!怖い!」 感じる視線、布団の周りを歩く足音… | キャリコネニュース
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霊感ライター、温泉旅館で「この部屋嫌だ!怖い!」 感じる視線、布団の周りを歩く足音…

旅館での話

旅館での話

霊感家系に生まれ、さまざまな心霊体験をしてきた。以前、島根県のとある温泉街のラブホテルで遭遇した時のことを書いたが、実は過去にもこの温泉街で不思議な体験をしている。

筆者が中学生で、弟が小学生のころ。その温泉街にある旅館に、家族4人で泊まったことがある。美しい日本庭園と大きな露天風呂が有名な旅館だ。(文:コティマム)

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トイレと風呂場で謎の気配を感じる

とても広い旅館だった。部屋の扉を開けると土間があった。部屋に上がって襖を開けると、広々とした美しい和室が広がる。窓からは日本庭園が眺められた。ただ、トイレとお風呂に行くためには一度スリッパや靴を履いて、土間を通って行かなければならず、少し不便だった。

和室でしばらく過ごしていたが、トイレに行きたくなった。土間を通ってトイレとお風呂に通じるドアを開けた時だった。なんともいえない、ピリピリとした嫌な空気と、視線を感じた。

ドアを開けると左側にトイレの個室があり、目線の先、つまり部屋の突き当たりにお風呂があった。個室のドアを開けるために左を向くと、体の右側、お風呂の方から刺さるような視線を感じた。

「お風呂に何かある?」 そう思った筆者は、おそるおそる近づいて、開けてみた。でも至って普通のお風呂で、何かが見えたわけでもなかった。

でも、お風呂のドアを閉めて背を向けると、また背中に刺さるような視線を感じた。急いでトイレに入ったが、今度はトイレの上や外から気配や視線を感じた。

「このトイレとお風呂の部屋、嫌だ! 怖い!」

急いで用を済ませ、和室に戻った。それからトイレとお風呂に行くのが怖くて、トイレに行く時は霊感のない弟について来てもらった。個室の外で弟に待っていてもらい、大きな声でおしゃべりや面白い話をして気を紛らわした。

どうしても一人でトイレに行かなければいけない時は、独り言を大声で言ったり、歌を歌ったりしながら、とにかく「視線の主」に「気づいていませんよー」とアピールして、意識を向けないようにしていた。

なんとなく家族には言わなかった。父は筆者よりもはるかに霊感が強いため、きっと父には何か見えているんだろうなとは思っていたが。

夜中に謎の音 翌日、父に聞いてみると…

深夜、和室の布団で寝ていると、妙な音で目が覚めた。シュッシュッ、と畳をこするような音だった。人が歩いているようにも感じる。音の気配を辿ったが姿は見えない。でも筆者たちが寝ている布団の周りを、何かが歩いている気配がずっとしていた。

「やっぱりなんかいるんだ!」と思いながらも、その音の主は何かしてくるわけではなく、目を瞑って気にしないようにした。

翌朝起きても、部屋に痕跡はなく、弟や母から「昨日音がした」というような話も出てこなかった。チェックアウト後、父と二人きりになったので思い切って「泊まった部屋、怖くなかった?」と伝えてみた。すると父は、

「母さんと弟がいるから怖がらせたくなくて言わなかったけど、部屋に入ってすぐ、おじいさんの幽霊がいた。夜、部屋の中をおじいさんが歩いていた。父さんもあのトイレとお風呂は気味が悪かったけど、特にこちらに何かしてくる感じがなかったら、九字(護身法)は切らなかったよ」

と。筆者には気配しかわからなかったが、父には存在が見えていたのだった。

この部屋に泊まったことが関係しているのかはわからないが、旅館からの帰り道に筆者たちの車は事故に巻き込まれた。事故現場は見通しもよく、車通りも少なかったのだったが、なぜか車に突っ込まれた。幸いにも誰も怪我なく、車への傷くらいですんだ。

それから数か月経たないうちに、テレビでその旅館の名前を目にした。なんと旅館で火事が発生したというのだ。もちろん事故や火事は偶然だと思うが、心霊体験後のこの2つの出来事は強烈に記憶に残っている。その旅館は今も人気旅館として営業している。

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