今回、「生活に必要なインフラが整っていること」「23区外だが都心や空港、各商業施設などへのアクセスがいい」「23区にはない独自の魅力がある」の3点を基準におすすめエリアを選定した。

それを踏まえ、おすすめエリアの1つ目はJR東日本五日市線「武蔵引田駅」（東京都あきる野市）。鈴木氏は同駅を”多摩地域の武蔵小杉”と称する。家賃相場は5.98万円だ。

「『イオンモール日の出』が至近にあるので、買い物は十分。テレワークでも広い家で仕事ができます。いざ東京っぽい買い物をしようと思えば、”多摩地域の新宿”こと立川に出ることができます。圏央道日の出ICが近く『三井アウトレットパーク入間』も30分で行けます」

また、奥多摩のキャンプ場まで車で20分、茅ヶ崎・平塚などの湘南方面へも1時間と山・海ともにアクセス良好だ。鈴木氏は「都会っぽいことも、田舎っぽいこともどちらもできる」と推す。

「生活費は激安。デメリットは東京都庁が遠いくらいですが、そんなに行かなくないですか？　文句なしでおすすめです」

【オススメ2】ゴルフ好き必見＆脱！都心マンションぎゅうぎゅう生活「小田急永山駅」

おすすめ2つ目は小田急多摩線「小田急永山駅」（東京都多摩市）。まさに”穴場中の穴場”だと説明する。沿線の新百合ヶ丘駅の家賃相場は7万円だが、小田急永山駅まで行くと4.02万円と激安だ。

鈴木氏は「一軒家も5000万円から狙えます。ファミリー層は23区内のマンションでぎゅうぎゅう詰めになるより、永山でゆったりのびのび過ごすのがよいのでは？」と話す。また、趣味がゴルフの人にとっても魅力的なエリアでもある。

「永山から車で15分圏内には『京王若葉台ゴルフ練習場』をはじめとしたゴルフ練習場が多くあります。打ちっぱなしを終えたらサウナと水風呂が抜群の『湯快爽快くりひら』へ。お腹が減ったらおしゃれなイタリアンが多い新百合ヶ丘まで出れば休日は完璧です」

ゴルフ場も近いため、「群馬や千葉に出たときのノロノロ渋滞が嫌な人にもおすすめです」とゴルフ好き垂涎エリアだという。通勤面でも新宿へは多摩急行で１本、40分ほどで到着する。千代田線直通もあり、って都心まで移動することも可能だ。

【オススメ3】中央線から1駅離れただけなのにQOL爆上がり！「新小金井駅」

最後は、西武多摩川線「新小金井駅」（東京都小金井市）。家賃相場は6万円だ。多摩エリアでは中央線が大動脈の役割を果たしている。そのため沿線上は便利ではあるが、家賃がやや高い。

「しかし中央線から1駅だけ離れるとクオリティオブライフは爆上がりします。例えば、中央線の武蔵境駅までバスで向かうのと、西武多摩川線で向かうのでは便利さが違います。屋根があるところで待てますし、座れます」

朝・夕方の通勤ラッシュ時は電車も10分間隔なので不便さは感じないという。それでいて武蔵境駅より家賃は下がり、部屋も広くなる。さらに注目したいのが、公園の多さだ。多摩エリアは”公園銀座”といえるほど広い公園が充実している。

「広い公園といえば、最近『ウェルビーイングホテル』という超おしゃれなホテルができた昭和記念公園が有名ですが、武蔵野公園と野川公園という巨大公園が自転車圏内にあります。ジョギングや球技で在宅ワークでなまった体を動かすのに十分な環境が整っています。いざというとき、武蔵境駅から自転車で向かえるエリアというのもいいですよね」

リモートワークが普及し、「何も都心付近に住まなくても」と考える人も増えてきた。少し離れるだけで現在より安く、快適に住めるのであれば、引越し先の候補として23区外を考えてみてもいいのではないだろうか。