これだけもらえる優良企業の社員

上場企業の財務諸表から待遇を探る「これだけもらえる優良企業」シリーズ。今回は、クラウドベースのグループウェアや業務改善サービスを提供するサイボウズを取り上げます。

サイボウズ社員の平均年収は584万円

最新データ（2019年12月期）によると、サイボウズ社員の平均年間給与は584万6244円。ここのところ期によって変動が大きくなっています。

• 2015年12月期：614万3963円
• 2016年12月期：583万1350円
• 2017年12月期：595万8367円
• 2018年12月期：599万8187円
• 2019年12月期：584万6244円

有価証券報告書によると、この金額は「賞与、基準外賃金及び持株会奨励金」を含んでいるとのことです。

新卒採用の募集要項には、エンジニア職の想定年収を「500万円程度」、エキスパートエンジニア職の想定年収を「600万円以上」としています。

想定年収は、基本給に賞与想定額（月給2.0ヶ月分）と持株会奨励金想定額を加えたもの。600万円以上ということは、新卒入社にして全社員の平均年間給与を上回ることになります。

サイボウズの業績はここのところ右肩上がりで、2019年12月期の売上高は、4期前の約1.9倍に当たる134億円。なお、4期前は経常赤字および最終赤字でしたが、2019年12月期は18億円の最終黒字となっています。

2020年12月期は、売上高が前期比16.3％増、営業利益は同24.5％増で、連結売上高・営業利益ともに過去最高を更新する見込み。2月12日に本決算が発表される予定です。

サイボウズ社員の平均年齢は34歳

次に、従業員数と平均年齢、平均勤続年数（ともに単体）を見てみましょう。

サイボウズ社員の平均年齢は34.6歳。前述のように職種によって大きく異なりそうですが、ざっくり言うと30代半ばで600万円近くもらう人が多いということでしょうか。

• 2015年12月期：339人（34.2歳・5.8年）
• 2016年12月期：371人（34.6歳・6.1年）
• 2017年12月期：414人（34.6歳・6.3年）
• 2018年12月期：468人（34.6歳・6.2年）
• 2019年12月期：541人（34.6歳・6.1年）

サイボウズ（単体）の従業員はここのところ増加傾向にあり、2019年12月期は4期前より202人増えています。グループ全体では741人で、同277人増えています。

サイボウズは「ソフトウェアの開発、販売」の単一セグメント。2019年12月期は、売上高の71％をクラウド関連の製品・サービスが占めています。

主力製品の実績は、中小企業向けグループウェア「サイボウズ Office」が6.6万社、業務アプリ構築クラウド「kintone」が1.4万社。大企業・中堅企業向けグループウェア「Garoon」が5,400社。メール共有システム「Mailwise」が8,800社となっています。

主要な顧客として有報には「大塚商会」の名前があります。サイボウズ製品のコンサルティングから導入、運用、教育、保守サポートまで一貫した体制を採っており、年間で16億円ほどの売上高があるようです。

幅広い職種でキャリア求人募集中

サイボウズのキャリア採用サイトには、エンジニア職、ビジネス職、コーポレートスタッフの求人が豊富に掲載されています。

エンジニア職は、サービス開発/運用、インフラ開発/運用、サービス開発支援、デベロッパーマーケティング、システムコンサルティング、情報システムなどの担当。

ビジネス職は、カスタマーサービス、営業、プロダクトマネジメント、企業コミュニケーション、チームワーク総研、社長室などの担当。コーポレートスタッフは、財務経理、人事、法務統制などの担当です。

このほか、IT業界未経験、職種未経験のチャレンジ採用枠の「ポテンシャル採用」、他社あるいは個人事業主などで仕事を持ちながらサイボウズで働く「複業採用」なども行っています。柔軟な働き方でスキルと高め、成果を上げて会社に貢献したい人には、魅力的な職場になるかもしれません。

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