上場企業の財務諸表から待遇を探る「これだけもらえる優良企業」シリーズ。今回は、ドラッグストアチェーンを展開するグループの持株会社、ウエルシアホールディングスを取り上げます。
ウエルシアHD社員の平均年収は796万円
最新データ(2020年2月期)によると、ウエルシアHD社員の平均年間給与は796.2万円。期によって変動があり、前期より38万円あまり増えています。
- 2016年2月期:785.3万円
- 2017年2月期:831.9万円
- 2018年2月期:738.7万円
- 2019年2月期:757.7万円
- 2020年2月期:796.2万円
小売業の平均としては高水準ですが、これは後述するようにウエルシアHDが持株会社であることが関係しています。
企業口コミサイト「キャリコネ」へ投稿された給与明細によると、子会社のウエルシア薬局の35歳男性(大学院卒)の年収は582万円。年2回の定期賞与は計90万円です。
ウエルシアグループの業績はここ数期で大きく伸びており、2020年2月期の売上高は3期前と比べて39.3%増の8683億円、営業利益は57.0%増の378億円となっています。
2021年2月期は衛生関連需要の高まりを受けて、業績がさらに伸長。地場の薬局チェーンを子会社するなどして店舗数を増やし、通期予想は売上高が前期比9.9%増、営業利益が同14.5%増となる見込みです。
ウエルシアHD社員の平均年齢は約58歳
次に、従業員数と平均年齢、平均勤続年数(ともに単体)を見てみましょう。
ウエルシアHD社員の平均年齢は57.9歳。通常の会社であれば、50台後半になると800万円近くもらう人が多いことになりますが、社員数は24人と非常に少なく一概にはいえません。
- 2016年2月期:14人(55.1歳・1.9年)
- 2017年2月期:21人(56.0歳・2.1年)
- 2018年2月期:22人(57.1歳・2.6年)
- 2019年2月期:20人(57.8歳・3.1年)
- 2020年2月期:24人(57.9歳・3.4年)
ウエルシアホールディングスは、調剤薬局併設型ドラッグストアチェーンの運営を行う企業の持株会社で、2014年の公開買い付けによりイオンの子会社となっています。
2020年2月期のグループ全体(連結)の従業員数は9,882人。臨時従業員数を加えると約3万人にのぼり、4期前の約1.9万人から急増しています。
医薬品・調剤・化粧品等を中心とした「小売事業」の単一事業ですが、決算説明資料には品目別の売上高構成比が掲載されています。
2021年2月期の第3四半期はコロナ禍の巣ごもり消費の影響もあり、食品が23.0%と最も多くの割合を占め、次いで医薬品の20.6%、調剤の18.0%、化粧品の15.8%、家庭用雑貨の14.7%、その他の7.9%が続きます。一方で、売上総利益率は医薬品の40.3%が最も高く、食品は20.6%にすぎません。
ウエルシア薬局で第二新卒募集
ウエルシアホールディングスは従業員数がごく少数の持株会社で、採用情報はありませんでしたが、グループ企業では積極的な募集を行っています。
グループ企業には、ウエルシア薬局やシミズ薬品をはじめとするドラッグストアチェーンのほか、介護事業を展開するウエルシア介護サービス、特例子会社のウエルシアオアシスがあります。
グループの成長を支えるウエルシア薬局では、第二新卒の募集を行っています。国内外への転勤がある「ナショナル職」のほか、転勤の範囲が本拠地とその隣接県または直線距離で概ね100キロ以内の「リージョナル職」、原則転居を伴う転勤がない「エリア職」の3つの勤務区分から選択できます。
成長業界へのジョブチェンジをしたい人には、魅力的な職場となるかもしれません。
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