これだけもらえる優良企業の社員

上場企業の財務諸表から待遇を探る「これだけもらえる優良企業」シリーズ。今回は、コインパーキング「タイムズ」などを運営するグループの持株会社、パーク24を取り上げます。

パーク24社員の平均年収は582万円

最新データ（2020年10月期）によると、パーク24社員の平均年間給与は582.3万円。前期と比べて90万円ほど減っていますが、これは後述する赤字が関係しているかもしれません。

• 2016年10月期：659.8万円
• 2017年10月期：644.9万円
• 2018年10月期：623.4万円
• 2019年10月期：672.5万円
• 2020年10月期：582.3万円

この額には基準外賃金（手当等）および賞与が含まれています。

企業口コミサイト「キャリコネ」には、パーク24の子会社のひとつであるタイムズサービス社員の口コミが投稿されています。

技術職の26歳男性の年収は392万円。2017年時点の口コミですが「家賃補助が他の会社に比べて高く、首都圏だと7万円の補助がある」とあります。

パーク24の業績は右肩上がりに伸びてきましたが、2020年10月期にはコロナ禍の打撃を受け、売上高が前期比15.3％減の2689億円、営業損益は147億円の赤字、466.5億円の最終赤字となりました。

減収および赤字は、1999年の上場来初。2021年10月期は、上期は赤字となるものの、通期では営業利益135億円、最終利益50億円まで回復する予想を立てています。

パーク24社員の平均年齢は37歳

次に、従業員数と平均年齢、平均勤続年数（ともに単体）を見てみましょう。

パーク24社員の平均年齢は37.0歳。ざっくり言うと、30代後半で600万円近くもらっている人が多いということでしょうか。

• 2016年10月期：268人（36.6歳・6.8年）
• 2017年10月期：325人（36.4歳・6.4年）
• 2018年10月期：384人（36.4歳・6.0年）
• 2019年10月期：452人（36.8歳・6.4年）
• 2020年10月期：520人（37.0歳・6.8年）

パーク24（単体）の従業員数はここ4期で倍近くに増え、グループ全体（連結）でも2,448人から5,565人へと倍以上に急増しています。

この理由は、2017年10月期に海外連結子会社83社を一気に取得したため。現在は豪州、ニュージーランド、シンガポール、マレーシア、英国、台湾、韓国の7カ国で海外事業を行っています。

しかしコロナ禍の収束の見通しが立たないとして、2020年10月期に英国と豪州の将来計画を見直し、319億円の減損損失を計上しています。

「キャリア登録」のフォームあり

パーク24の報告セグメントは「駐車場事業国内」「駐車場事業海外」と、レンタカーやカーシェアリングのサービスを展開する「モビリティ事業」の3つ。2020年10月期には、駐車場事業国内のみ黒字でした。

パーク24では、「駐車場事業国内」を安定成長、「モビリティ事業」を中期成長ドライバー、「駐車場事業海外」を長期成長ドライバーと位置づけています。

中途採用サイトには、求職者の経歴・スキルが職種やポジションにマッチした場合に選考の連絡が来る「キャリア登録」のフォームがあります。

海外を含む成長分野で働きたいと考えている人には、魅力的な職場となるかもしれません。

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