リスクモンスターは4月6日、「新型コロナウイルスによる影響」に関する調査結果を発表した。調査は3月にネット上で実施し、同社提供のサービス会員ら270人から回答を得た。
新型コロナウイルスによる業績の見通しを聞くと、7割以上が「自社の業績が悪くなると思う」(71.1%)と答えた。「変わらない」(26.3%)としたのは3割弱。一方、わずかながら「良くなると思う」(2.6%)という回答もあった。
「長期化すれば、倒産増加につながると考えている」
業種別にみると、影響度が最も高かったのは「小・卸売業」(悪くなると思う:87.2%)。次いで「製造業」(同74.3%)、「サービス業」(同61.7%)などが続いた。一方で「建設業」(同40.0%)では、6割が「変わらない」と回答しており、他の業種に比べて影響が少ないようだ。
さらに、6割近くが「取引先の倒産リスクが高まっていると思う」(58.9%)と回答。業種別では、やはり「小・卸売業」(70.5%)が最多で、外出自粛などによる消費低迷の影響が表れた結果と考えられる。
一方、4割強の「リスクが高まっていると思わない」(41.1%)とした回答者からも「現状では危機感は感じるに至ってはいないが、事態の終息までに長期を要するようであれば、倒産増加につながると考えている」という意見が出ていた。
また、勤め先で取り組んでいる対策を聞いたところ、最多は「セミナー・展示会等の催事の延期・中止」(80.0%)だった。次いで「出張の延期・中止・禁止」(75.2%)、「オフピーク通勤の導入・促進」(63.0%)、「会議をTV会議に変更」(57.0%)、「入館・入室時の消毒・検温の実施」(52.6%)などが続く。
一方、半数以下にとどまったのは「テレワークの導入・促進」(38.5%)など。理由としては、業種や職種によってテレワーク化が困難な業務があること、インフラ面が整っておらず準備中であることが挙げられている。
「マスク着用の奨励・義務化」(35.6%)についても、全国的に続いているマスクの供給不足により、社員全員分の確保が困難であることが根底にあるようだ。