昨年は、都内で少年による”コルク狩り”が発生。2013、17年にもやはり「誰に許可を取ってコルクを被っているんだ。地元じゃいいかもしれないが、大田区ではだめだ」などと言い掛かりを付け、バイクやヘルメットを奪った事件が報じられていた。
少年らがそこまで「コルク半」に執着するなぜだろうか。川崎市内のバイク店に勤務する男性は「コルクをかぶっているのはヤンキーの印みたいな風潮が昔はあった」と説明する。
「仕事柄さまざまな客が来るが、コルクをかぶれば根性入っている奴みたいに思われていたみたい」
と続け、”コルク”をかぶることはヤンキーのステータスになっていたという。
男性によると、コルク半は高級品。安いものでも5000~6000円で、コルク=日本製のような価値があるという。今回の恐喝事件で奪われたヘルメットは、購入価格2万円と報じられており「おそらく本物だろう」と推察していた。
最近はホームセンターなどでコルクを使わず、形状だけを模したものが1000円程度から売られているという。こうした背景から、高価なコルク半を買えない少年による恐喝が起きるとみられる。だが、男性は
「”コルク狩り”と言っても、全盛期は20年前くらい。まだやってんのかと思った」
と報道の印象を語る。当時は川崎市などを中心に、チーマーが暴力団のコルクを”狩る”のが一般的だったという。だが、現在はこうした文化は薄れつつあり、「今はヘルメットをかぶり、信号を守るのが普通。暴走族もチーマーもいない」と話し、
「(容疑者の)高校生が先輩から風の噂か何かで聞いたんじゃないか」
と不思議がっていた。