イチロー、WBC決勝の心理戦を振り返る「相手にとって一番の屈辱は何かって考えた」 | キャリコネニュース
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イチロー、WBC決勝の心理戦を振り返る「相手にとって一番の屈辱は何かって考えた」

画像はキャプチャ

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昨年惜しまれつつも現役引退したイチローさんが”先生”になり、人生観を語る動画が話題を集めている。動画は、イチローさんがブランドパートナーを務めるSMBC日興証券が6月23日にYouTube公式チャンネル上で公開した。

動画は「こどもクラス」編、「大人クラス」編に分かれており、イチローさんが小学生から70代までの老若男女の生徒から寄せられた質問に回答。「暴飲暴食をしたことがあるか」という質問に対しては「痩せないことが大事なことだった」と前置きした上で、

「ある時期はお昼ですけど、ハンバーガー、チーズバーガーを4つ。で、ポテトも食べると。コーラとともに」

と意外性のある現役時代の食生活を明かす。「一般的には暴飲暴食に見えるかもしれないですけど、僕にとっては体重をキープするために大事なことだった」と話した。

「やっぱりそれなりに年を重ねたんだな、という雰囲気はほしい」という本音も

「老いることをどう捉えているか」という質問に対しては、46歳のイチローさんが「20歳の時と同じ肌ツヤとか、見た目だったら残念ですよ」ときっぱり。「やっぱりそれなりに年を重ねたんだな、という雰囲気はほしいです」と答えた。

一方で「エネルギ―は老いたくない」という。人と久しぶりにあった時に「この人、エネルギーがなくなったな」とその人が発する空気感の変化を感じることがあるといい、

「見た目は白髪にだってなるし、いろいろなことが変わってきます。それはそれでいいんです。ただ、エネルギーが老化した時は嫌でしょうね」

と自身の気持ちを語った。

感情的にならないためには「目の前で起きた事のその先を考える」

「感情のままに怒ってしまう」という母親ならではの悩みに対しては、自身の野球経験を引き合いに出して答える。「まず、感情的になったら絶対負けるということですね。冷静な奴には敵わないので」と結論を述べた上で、

「野球って、ヒット打ったらめっちゃ嬉しいんですよ。でも、それが相手に見えると、なんかつまらない選手に見えるんですよね」

相手の選手を観察していても「あいつ、こんなヒットで喜んでいるな」と底が知れる感じがしてつまらないという。逆に、感情に出さない相手選手に対しては「ここで打っても喜ばないのか」「ここでも悔しい表情ださないのか」と感じさせられ、相手としては嫌なようだ。イチローさんはこうした経験を踏まえ、

「だから、僕は常にそれを意識して、腹立つことがあるけれど、それをぐっと抑えて……という訓練を日々していました」

と話す。

また、日本が連覇を果たした2009年のWBCの韓国との決勝戦で、試合を決めたセンター前ヒットを打った時のことも振り返る。塁間を走りながら「どういう振る舞いをしたらいいか」について考えていたといい、

「ダッグアウトを見ると、きっと日本チームみんなが喜んでくれている。だがら、見ちゃダメだと思ったんですよね。見たら、僕もそれに応えなきゃいけない」

と裏話を明かす。さらには

「相手にとって一番の屈辱は何かって考えた時、それは僕が喜ぶことじゃないと思った。いつも通りしていたら、それはもうこいつには適わないと思うとしたらそれだと思った」

などと語り、相手側の戦意喪失を狙った演技だったという。イチローさんは

「目の前で起きた事のその先のことを考えるんですよ。そうすると、わりと冷静になれます」

と助言していた。

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