新幹線通勤を21年以上続けていた私が、リモートワークで感じたこと | キャリコネニュース
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新幹線通勤を21年以上続けていた私が、リモートワークで感じたこと

写真:筆者

1998年12月25日から21年以上、群馬県の高崎市→東京の「新幹線定期」を買い、新幹線通勤を続けていました。しかし新型コロナの影響でリモートワーク中心となり、東京に行くのは月数回に。ついに昨年、定期を解約し、21年11ヶ月の新幹線通勤に終止符を打ちました。

毎日往復で4時間弱の通勤時間がなくなり、通っていた職場から「固定席」がなくなって、どんな変化が起きたのかをお伝えします。(文:林 雅之)

「新幹線通勤」を続けられたワケ

新幹線通勤には魅力もありました。それは、一人の時間がとれることでした。乗っている間は誰にも邪魔されず、新聞や本に集中できます。

14年以上(約5400日)毎日更新を続けているブログも、かなりの部分を新幹線の中で書きました。ブログがきっかけで本を出したり、講演をする機会にも恵まれました。新幹線通勤がなければ、実現しなかったと思います。

実は、前から「不安」もあった

平日は東京で刺激を受け、週末は群馬で自然に触れてのんびりという生活には、それなりに満足していました。しかし、往復4時間もの通勤を続ければいつか体力的に限界がくるのではという、漠然とした不安もありました。

自分も50代に入りましたが人生100年時代、これからは新しい働き方を模索すべきなのかと悩んでいたのです。

ところが、状況が大きく変わりました。新型コロナの影響で、職場がリモートワークネイティブな働き方に大きくかじを切ったのです。2021年10月からは管理職を対象にジョブ型雇用も始まりました。

最初は、私もリモートワーク前提の働き方に戸惑いました。仕事のアウトプット、チームマネジメント、コミュニケーションなどが大きく変化したからです。

しかし、いまではリモートワークのほうが快適になり、チームとしても自分としての成果も以前と比べても出せていると感じています。

東京の職場に「席」はなくなった!

リモートワーク時には、自宅の1室(12畳)を「仕事専用スペース」として使えているので、仕事と生活とのメリハリはつけやすいです。

そのため、業務効率が大きく改善し、新しいことにも取り組むことができ、自分自身の仕事への満足度もあがっています。所属している会社全体でみても、リモートワークになってから従業員満足度(ES)が大きく向上しています。東京の職場に、私の固定席はなくなりました。職場は「働く場所」から「イノベーションを生み出す場所」に変わりつつあると感じています。

家族と食事できるように!

さて、浮いた4時間弱の使いみちですが、まずは家族との食事や会話の時間がとれるようになりました。

さらに、複数の企業でアドバイザーをしたり、複数のメディアで執筆したりもできるようになりました(会社には兼業・副業申請をしています)。

「フレックス」や「分断勤務」も活用しやすくなりました。たとえば、フレックス勤務でちょっと早めの7時から仕事を始めておけば、午後の合間に1?2時間副業をしても、メイン業務に悪影響はありません。

仕事以外の活動の幅も広がりました。週末にはときどき、親戚の田んぼで農業もしていますし、2021年10月からは社会情報大学院大学の実務家教員養成課程で学んでいます。

そんなことで、新幹線通勤からリモートワークへの移行は、自分自身にとって大きな転機となりました。今後は、もっとハイブリッド、フレキシブルな働き方をする時代になってゆくのかなと思っています。

プロフィール:林 雅之
グローバルウェイ アドバイザー。NTTコミュニケーションズ勤務し、国際大学GLOCOM客員研究員などの活動にも従事。主な著書に、『イラスト図解式 この一冊で全部わかるクラウドの基本(SBクリエイティブ)』、『スマートマシン 機械が考える時代(洋泉社)』 など

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