炭治郎が就活生なら?『鬼滅の刃』で学ぶ、本当に面接官に刺さる「志望動機」の作り方 | キャリコネニュース - Page 2
おかげさまで9周年 メルマガ読者数
65万人以上!

炭治郎が就活生なら?『鬼滅の刃』で学ぶ、本当に面接官に刺さる「志望動機」の作り方

改善すべき点を「学生時代に力を入れて頑張ったこと(ガクチカ)」と「志望理由」に分けて解説をしていきます。

1.ウケを狙った“ガクチカ”が多すぎる!

炭治郎は、鬼殺隊に入るために師匠である鱗滝左近次の下で1人で修行をしていたことがあります。実はこれが「最も頑張ったこと」なんです。しかし、先述の例では“家庭でのエピソード”を話しています。これはなぜでしょうか?

これは就活生あるあるなのですが、「ガクチカは個人よりもチームで取り組んだことの方がウケが良い」という本質的ではないテクニックを採用してしまっているからです。この何がダメなのかと言うと、後述の「志望理由」との繋がりが生まれないからなんです。

修行の話をしていれば、「なぜやろうと思ったのか?」「なぜ頑張れたのか?」という質問に、「鬼、ひいては鬼舞辻無惨を倒したい」「鬼になった妹を助けたいから」と本来の目的をスムーズに回答できます。

つまり、ガクチカはシンプルに「自分が一番頑張ったと思うこと」を話したほうが、関連するほかの質問にも答えやすいですし、志望理由もこの「原動力」を軸に述べると一貫性が出ます。

2.本当に話すべき“志望理由”は「自身の物語」

炭治郎の家族は鬼に殺され、妹は鬼になってしまいました。そうした背景から炭治郎は「無惨を倒し、鬼になった妹を助けたい」という軸を持っています。

本来、これを志望理由で話すべきなのですが、面接では「社会情勢」といった自分ではなく外側の話をしてしまっています。これは多くの就活生が陥りがちなミスです。一般の就活生なら、例えば「これからはITの時代なのでITに関わりたい」などです。

この場合、「なぜそういったことをしたいのか?」といった就活生の本質を探る質問をされた際に、往々にして回答に困ることが多いです。理由は単純で、外側の話であるため自分と関係がないからです。

今回の炭治郎のように無理矢理回答したとしても、回答になっていなかったり、説得力がなくなってしまったりします。

どうすれば説得力のある回答になるかと言うと、「自身の物語」を織り交ぜることです。「家族が鬼に殺された。妹が鬼にされた。だから鬼を倒して妹を人間に戻したい」これです。物語は人の心を動かす性質もあるので、面接官に“刺さりやすい”志望動機となります。

「頑張ったこと」「自分の物語」を探すには“自己分析”が最重要!

とはいえ、炭治郎のように「わかりやすいエピソード」がある人ばかりではないかと思います。説得力のある回答のために行うべき準備として、まずは以下の手順で「自己分析」を行いましょう。

1.これまでに頑張ったことに対して「なぜ頑張れたのか?」を考える
→「頑張ったこと」と「自分自身の原動力(軸)」を明確にする

2.「その原動力はどんな経験によって芽生えたのか?」を考える
→原動力が芽生えたきっかけとなる「自身の物語」を明確にする

そうすることで、ガクチカと志望理由に一貫性が生まれ、“自身の物語”という最強の武器で面接官の首を切ることが出来ます(絶対に例えとして適切じゃない)。ちなみに、最初の炭治郎の面接での模範回答はこちらです。ぜひ参考にしてみてください。

──これまでに頑張ったことは何ですか?
炭:元鬼殺隊の方の下で行った修行になります。

──なぜそのようなことに取り組もうと思ったのですか?
炭:無惨を倒したいと思ったからです。

──なぜ鬼殺隊に入りたいのですか?
炭:先程もお話した通り、無惨を倒したいからです。

──なぜ無惨を倒したいと思うんですか?
炭:家族が鬼に殺されたからです。鬼にされた妹を人間に戻したいと思っており、無惨であれば人間に戻す方法を知っているのではないかと考えています。

著者近影

著者近影

【プロフィール】関西学院大学商学部卒。在学中に創業期のキャリア教育系スタートアップ(株)STORYに参画。採用責任者として、約400人の面接・約50人の採用に携わる。その後、ベンチャー複数社にて新卒採用、EdTech・人材サービスの立ち上げを経験。2020年9月より(株)STORY CAREERにてキャリアアドバイザーとして活動。

【PR】注目情報

関連記事

次世代バナー
次世代バナー

アーカイブ