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【ガンダム】メガ・バズーカ・ランチャーを外すシャアはヘタレ? 実際の戦果を確認してみると……

写真はZガンダム

写真はZガンダム

ガンダムシリーズでは、有能とされているキャラクターが思わぬ失敗に辛酸をなめている様子をネタにして楽しむファンが昔からいる。たとえば『機動戦士Zガンダム』時のシャア・アズナブルは、何かとファンから「弱い」とか「煮え切らない」とか「ヘタレ」みたいな評価を下されがち。

でも、敵勢力ティターンズはエリート集団。パイロットの練度も高いため、一概にシャアがヘタレとか、失態続きだとか言うのは、ちょっと偏った見方だと思うのだ。(文:松本ミゾレ)

シロッコのプレッシャーを受けてしまうのはニュータイプだからこそ?

たとえばシャアが『Z』でパッとしない理由の一つに、メガ・バズーカ・ランチャー運用時の狙撃精度が挙げられる。本兵器は単体でMSほどのサイズを誇る兵器で、膨大なエネルギー消費するため、連射を想定した運用の際にはシャアの搭乗する百式と、エネルギー供給源となるMSがもう1機必要になる。TV版ではゲルググがこの役目を担っていた(劇場版ではメタスが担当)。

メガ・バズーカ・ランチャーは高威力のメガ粒子砲を発射するため、命中すれば大きな戦果が期待できる。しかし、作中ではなかなか上手くいかない。

最初の運用となる10話「再会」では、木星帰りのニュータイプであるパプテマス・シロッコのメッサーラをこの兵器で狙撃するも回避されている。この際、シャアはシロッコの得体のしれないプレッシャーを感じているが、これが命中精度に影響したのかもしれない。

続く登場が、32話「謎のモビルスーツ」。ティターンズの旗艦ドゴス・ギアを攻撃した。このとき、前述のゲルググを伴ってシャアが連射を仕掛けている。都合4回の発射のうち、2回が命中しており、どちらもカタパルトデッキを狙っていたことが分かる。

ただし、旗艦だけあって装甲も厚かったのか、撃沈には至っていない。またこの際に1回は艦橋を狙っていたが、またしてもシロッコのプレッシャーを感じてしまったのか命中しなかった。

「またシロッコの影響か」と思いがちだけど、これってニュータイプ特有の感応能力がそれだけシャアに強く備わっているってことであって、ある程度しょうがないデメリットのようにも思える。

回数をこなすごとに上達しているのは描写を見ても明らか

3度目の運用は38話「レコアの気配」。ここではガディ・キンゼー艦長指揮下のアレキサンドリアに照準を合わせている。ところがこの際、エゥーゴを抜けてティターンズに下ったレコア・ロンドが因縁のあるシャアの気配を感じて後退を進言。

ガディ艦長も、敵から射程範囲外の狙撃を受けるとは思ってもいなかったが、恐らく女の勘を信じてこれを受諾。辛くも火線から逃れることができている。シロッコほどではないが、ガディ艦長もなかなかのキレ者だ。

ちなみに本命こそ逃したが、この時シャアは射線上ギリギリを飛んで自分を狙っていたハンブラビ隊のラムサス機を中破させている。強敵の1人をまぐれに近い形とは言え撤退させているのはさすがだ。

そして最後の運用が49話「生命散って」だ。ここでついにシャアのメガ・バズーカ・ランチャーが本領を発揮する。全面対決のために出陣したアクシズのハマーン・カーンに追従するガザC部隊。その大半を文字通り一撃で消滅させるという大戦果を挙げている。

この時、射線上ほぼスレスレにはシロッコもおり、あわや彼も宇宙の塵となるところだった。実際、ここではシロッコはシャアの気配には気づいていなかった描写がある。直後にキュベレイがファンネルを仕掛けてメガ・バズーカ・ランチャーは撃破される。ここから本作屈指の三つ巴の戦いが大詰めを迎えることになる。

最初の10話での運用こそ初めて続きで思いっきり外したが、当たればMSクラスはまとめて撃破できるし、撃沈はできなかったもののドゴス・ギアの14あるデッキの2つを無力化した。そもそもドゴス・ギアは規格外の大戦艦であるので、動力源やブリッジを潰されない限り、即時無力化は相当困難なはず。

そう思うと、シャアの長距離射撃の腕ってなかなかのものじゃないかと思うんだけど、どうだろうか。何より劇中では本武装をシャア以外が運用している描写がない。なので他のパイロットがこれを使った場合どういう結果を招くのかは分からないのだ。

だけど4回の運用中、2回はシロッコのプレッシャーに。1回はレコアの横やりで大戦果を逃しているため、どうしてもネタ兵装扱いだし、ひいてはシャアの冴えなさの一つの根拠にも思われがち。

ただ終わりよければ全て良し、なのだ。アクシズのMS部隊を信じられない威力できっちり撃破して、結果的にアクシズの戦力を大きく削ぐことには成功している。それに繰り返しになるが、最後の運用では屈指のニュータイプであるシロッコもハマーンも同じ宙域にいながらシャアの気配には気づいていなかった。これが地味に凄いのではないのだろうか。

しかもこのあと、すぐに気持ちを切り替えてキュベレイ、ジ・Oという当代随一のMSと交戦してボロボロにされるも、死んではいないんだし。

シャアはたしかに『Z』ではなんか情けないお兄さん描写が多いけど、グリプス戦争当時ってまだアラサーぐらいの若さなわけで、その割にはものすごくちゃんとしてる。カミーユに、大人としての見本としてふるまうことはできなかったけど、年齢が年齢だけに無理ない。現実の世界では40になっても50になっても子供みたいなおっさんばっかりだし。

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