せっかく入った企業でも、合わなければ働き続けるのは難しい。キャリコネニュースには、会社を早々と辞めた経験のある読者からエピソードが寄せられている。
IT企業を10か月で辞めた東京都の20代男性は「長く働ける環境ではなかったから」と退職理由を語る。
「業務の分担が明確でなく、みんなが目の前の仕事に手一杯。技術や知識を共有できる環境が整っていなかった。また給与が低く、昇給の基準も明確でないため、入社1か月で転職を決意した」
その他の体験談も見てみよう。(文:コティマム)
ブラックすぎる現場を見て退職「経営者が生活保護者やスタッフにお金を貸し付けていた」
数日や数か月単位ではなく、なんと「30分で辞めた」つわものも。東京都の40代男性は、某宅配企業の仕分けの仕事をわずか30分で辞めた。「何をやっても異常なまでの罵声が飛んでくる」環境だったそうだ。現在はサービス業のアルバイトをしているが「狂った環境で長く働いてもマイナスにしかならないから、ナイスな決断」と自画自賛。退職に後悔はないようだ。
また「ブラックすぎる職場環境に耐えられず辞めた」という体験談も見られた。看護師の資格を持ち、総合病院で10年以上働いた経験がある大阪府の40代女性。キャリアをいかし透析クリニックで働くことになったが、3か月で退職した。そのクリニックは、医師ではなく臨床工学士が経営者だったことから「より患者に寄り添える」と期待して転職したが、ふたを開けてみれば信じられない職場環境だった。
「挨拶もできない准看護師2人が看護師を仕切っていて、感染対策もできていない。好きな時間に平気で喫煙し、指摘すると激怒。また、朝7時から夜11時の勤務の中で休憩は1時間。みなし残業制で2万円ほどの残業代が給与に含まれていたが、まったく足りない。さらに、まさかの無医師の時間帯あり」
女性が退職を決意した理由は他にもある。
「経営者の臨床工学士が、生活保護の患者や一部のスタッフにお金を貸し付けしていた。本当の『ブラック』というものを知った」
退職後、女性はキャリアを活かし転職に成功。現在は訪問看護の現場で正社員として働いている。無資格スタッフや衛生法無視 ブラック介護現場「食中毒や事故が起きかねない職場だった」
ブラック職場エピソードは他にも寄せられている。介護福祉士の東京都の40代女性は、某介護施設で週2日のパートをしていたが1か月半で退職した。
「介護者20人中13人が無資格。介護福祉士は私を含め2人。残りは初任者研修の資格保有者。古株の初任者研修の資格保有者が場を仕切っていた。施設はデイサービスだが、利用者を1日中ほぼ椅子に座らせお絵描き。体操は1日5分。利用者1人をお風呂に入れるのに無資格者が3人がかり。不穏になって怒鳴る・歩き回る利用者は、そのままほったらかしだった」
有資格者の少ない現場で、施設の利用者へのサービスが行き届いていなかった職場。資格を持つ女性の負担も相当大きかったという。また職場の労働環境もよくなかった。
「休憩は取れたが休憩室はなく、玄関先や廊下、ベンチで食事をした。介護福祉士の私はすべて1人でやらされた。利用者の見守りは看護師1人にやらせていた。仕切るボスは3人くらいでおしゃべりしながら食事を作り、衛生法無視。食事が残ったらラップして冷蔵庫保存して使い回していた。”ヒヤリハット”も無視」
女性は「食中毒や事故が起きかねない職場だった」と振り返る。現在は別の施設で契約社員として勤務。「隠蔽工作に関わりたくないので、辞めてほっとした」と語っている。
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