「スマホで板書撮影」の新入社員 ネットも「仕事できるなら」「超合理的」と許容
新入社員に仕事を教えるために、先輩や上司がホワイトボードに重要事項を書き出すことがある。そのとき新人がスマートフォンを取り出して、パシャパシャと撮影しだしたら、あなたはどう思うだろうか。
信じられないと思う人もいるかもしれないが、どうやらそういうことが起こっている会社があるようだ。5月10日、2ちゃんねるにはそんな新入社員の生態が書き込まれ、スレ主が「1990年代生まれどうなってんだよ…」と嘆いている。
「必要な情報を残らず記録できる」のは確か
スレッドのタイトルは、「新入社員に次から一人で出来ないといけないから全部メモを取りなさいって言ったら写メパシャパシャ撮りだしたwww」というもの。スレ主は、新人が自分のノートに書き写すことを想定しているのだろう。
しかし、これに対するレスは「別にいいんじゃない?」と許容している人が多い。
「別によくね。それできちんと仕事できるなら」
「超合理的だと思う。必要な情報を一つ残らず記録できるし、バックアップも簡単」
メモを取ることに気を取られていると、実は教わったことが頭に入らないと指摘する人も。相手の目を見て話を聞き、板書は写真で済ませた方がいいというわけだ。
外資系IT企業に勤めているという人は、「むしろ上司に携帯で写真撮れバカ野郎と言われるんだが」と明かす。その一方で、やはり写真撮影に抵抗がある人もいるようだ。
「写真とる行為の是非は置いといて、新入社員にそれを許可するのはちょっと問題ある気がするな」
理由としていくつかの意見があがっているが、最も重要そうなのは「セキュリティ」の問題。新入社員のころから「会社のものを写真撮る」ことがクセになっていると、情報流出をさせてしまうことになりかねないというのだ。
背景にある大学での「写メ横行」
また、書き終えてから撮影するのであればともかく、「説明してる最中で写真撮るってのはなぁ」と、話している途中でパシャパシャ音を立てられることに抵抗を示す人もいる。
新入社員がメモを取らずに「写メ」で済ませる背景には、大学時代からノートを取らずに撮影する学生が多いことも関係していそうだ。ツイッターを検索してみると、
「講義中、写メの音めっちゃなっとる笑 おもろい笑」
「大学の講義はスライド替わる度にみんな写メるから、毎回記者会見みたいになる」
「大学の講義って黒板けさねえから写メ撮るだけで終わりやんけ」
と、現代のキャンパスの様子が垣間見える。NAVERまとめにも「スマホで板書撮影」が大学で横行している書きこみがまとめられていた。一部大学では、講義中の写真撮影や録音を禁止する処置を取っているようだが、それでも授業が終われば不問だ。
大学教員側からは「ノートに写す」ことが、より理解につながるという見方が示されている一方で、学生側からは、教員がパワーポイントで作ったスライドをスピーディに切り替えられると「手書きノートで追いつくのは無理」というホンネも見られる。
中には「代表一人が一枚取れば済む話なのに」と、誰かが撮影したものをウェブ上で共有できるようにすればいい、という人までいる。もちろん、板書以外の発言もあわせてメモするのが本来のノートではあるのだが、確かにもっと合理的な記録や情報共有の方法があるのかもしれない。
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