仕事はやりがいを持ち、楽しくできるのが多くの社会人の願いだろう。しかし、それを実現できたという人は多くない。キャリコネニュースには、退職にまつわるエピソードが多数寄せられている。
携帯ショップの販売員として働く20代女性は、「最初は一生懸命やっていたけど、半年ほどで心が離れました」とコメントを寄せる。いったい女性に何があったのか。今回は、仕事を辞めようと決意した瞬間のリアルを紹介する。(文:中島雄太)
「一度嫌われれば、丁寧には教えてもらえないことを悟りました」
前出の女性が働く店舗では、上司や先輩もすべて年下だった。「ことあるごとに、歳のせいだとバカにされていました」と振り返る。それでも女性は、「覚えが悪いのは自分のせい」だと考え、仕事を続けていた。
ところが店長の学生時代の同級生が転職してきたことで、女性の考えに変化が起こる。店長は自身の業務を放置してでも、付きっきりでその新人に販売業務などを教えたのだ。さらに女性との比較も増え、「追い抜かれるよ」などと声をかけられることも多くなった。
「そもそも私はこんなに丁寧に業務を全部教えてもらっていないのに、なんでなんだろうととてもつらかった」
女性は研修内容の差があるのにも関わらず、そうした発言をされることに対しても疑問を感じており、「そんな日々に嫌気がさしたし、高校卒業から25歳くらいの長い間一緒に働いているからか良くも悪くも先輩たちは友人感覚が強いので、1度嫌われればもう質問しても丁寧には教えてもらえないことを悟りました」と感じた過去を振り返る。
その後、「こんな職場にはいられない」と考え、退職を決意。現在は別の会社で活躍しているとのことだ。
「妊娠を公開しないでくれと相談したが、言いふらされた」
40代の女性は、某生命保険会社の営業をしていた。入社当初から先輩達に陰口や嫌がらせは受けていたが、「営業は個人事業主だし、自分のために仕事をするんだと思い、深くは気にしてませんでした」と語る。
ところが妊娠を機に、「産休・育休を取得したいこと、そして流産の過去があるので、他の人には黙っていて欲しい」と上司に話したことから悪い方向に展開していく。あろうことか、信頼していた上司が、まわりに言いふらしていたのだ。さらに問題は降りかかる。
「ちょうど保育園の待機児童問題が世間で騒がれ始めた頃、第3子が年長だったのですが育休なら退園してくれと言われました」
女性が上司に復職を相談すると、「なんで?どうせ下の子は家に居るんだから、保育園やめて2人見れば良いじゃん」と言われた。女性としては、そのような発言をする上司が信用できず、さらに「子どもの気持ちはどうなるのか不安でいっぱいでした」と辛い胸中を明かす。
女性は「今この場で退職を受理してくれ。そして次の仕事を見つける」と上司に伝え、即日退職に関する届出書を記入。その後、わずか5日間で次の職が決まり、現在は「楽しく働いている」と続けた。
※キャリコネニュースでは引き続き「会社辞めよう」と思った瞬間
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