グローバルな環境で働きたい有名コンサル社員が選んだ「ベトナム系ファーム」という意外すぎる転職先 | キャリコネニュース
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グローバルな環境で働きたい有名コンサル社員が選んだ「ベトナム系ファーム」という意外すぎる転職先

意外な決断に至った理由は何か

意外な決断に至った理由は何か

上位校の就活ランキングで人気の外資系企業。海外のスタッフと働く夢を抱いて入社したものの、日本人社員と日本企業の案件をこなしながら「これって日本企業と同じでは」と期待はずれに思っている人もいるのではないだろうか。

今回インタビューに応じてもらった元欧米系有名コンサル社員の20代男性も、そんな経験をしたひとり。転職先はアジア、それもベトナム系のコンサルティングファームという意外な選択だが、果たして希望のキャリアを叶えることはできたのだろうか。(構成:キャリコネ企業研究Resaco編集部)

国境を越えてグローバルなチームで仕事がしたかった

――以前お勤めの会社は、戦略から実行までカバーする総合系で最も勢いのあるファームと見られています。なぜそこから転職したのでしょうか。

もともと英語を使って、海外の人たちと仕事をしたいという希望がありました。しかし前職は、外資系コンサル会社ではあるものの、同僚は日本人ばかりですし、社内にもグローバルな雰囲気をあまり感じられませんでした。

実際、会社がどれだけグローバルの優れたプラクティスを持っていても、クライアントの多くが日本の大企業であるということもあり、従来の日本のやり方によりがちな、保守的な活動から抜け出せないプロジェクトも散見されました。

また、DXの受注案件が増えたこともあって、現場のデリバリー(開発、導入)に関わることが多くなり、若いうちからコンサルタントとしてビジネスを作り出す側に携わりたい、という希望と会社の状況との間にギャップが広がっていたのも事実です。

――転職先はアジア系だそうですね。

ベトナム最大手のIT企業が2019年に日本で立ち上げたFPTコンサルティングジャパン(FCJ)で、DXのコンサルティングをテクノロジー面から行うチームに属しています。開発会社は2005年から日本で活動していたのですが、より上流からクライアントの課題に応えていこうということになったのです。

会社がまだ若く組織が小さいこともあり、スタートアップのように自分の裁量を増やすことができていますし、クライアントに直接リーチし、ときには経営陣の方ともコミュニケーションしながらスピード感をもって仕事ができています。

これに加えて、親会社のFPTソフトウェアでDX推進をグローバルで統括しているチームとも密接にかかわっており、チームが持っているグローバルな方法論に基づいた最新のビジネス・デリバリーにも触れることができています。

――親会社の拠点はベトナムとのことですが、英語で仕事をしているのですか。

FCJや国内のメンバーとは日本語が多いですが、ベトナムを含むアジアだけでなく、ヨーロッパやアメリカなどの拠点ともつながっており、国境を越えたコミュニケーションは基本的に英語です。グローバルなキャリアとしてとてもいい経験が積めていると感じていますし、クライアントへ提出する体制図にひとりだけ日本人の私が載っているのを見ると、まさにグローバル・ワンチームで仕事をしていると実感しています。

コスト競争力だけでなく技術レベルも高いベトナム

――ベトナムというと、最近はオフショア開発で名前を聞くことが増えました。

コスト面での強みは確かにあります。例えば運用保守などで大幅なコスト削減へのコミットを提案することもあるので、競合に対して大きなアドバンテージがあります。

ただしコストだけでなく、非常に高い技術レベルも特徴のひとつだと思います。日本に負けない、もしかするとそれを上回る人たちがたくさんいます。優秀なエンジニアのボリュームは、日本企業を上回るといっても過言ではありません。

当社のエンジニアはベトナム有数の大学で情報工学を専攻してきた人ばかりですし、FPT大学という教育機関も持っています。技能だけでなく、それを実現するためのプロセス、例えばアジャイルやデザインシンキングといった手法に精通している人もたくさんおり、end to endでのデリバリーも可能です。

――前職時代とは、クライアントは変わりましたか。

ビッグファームと競合する大企業の案件もありますが、小さい会社との取引が新たに広がりましたね。特に大手総合系ファームは、会社の規模を拡大する中で収益重視が進み、クライアントの絞り込みが非常に厳しくなっていましたから、大手企業の大きな案件が中心でした。

それよりも今の会社では、グローバルを見据えたクライアントから、海外でうまくいっている新しいやり方を機動的に取り込みながらやっていきたい、というお話をいただくことの方が印象強いです。そういった感度の高いクライアントを支援できることは、仕事をする上で大きな魅力になっています。

若くてもCxOに提案できる環境は魅力的

自分の裁量を増やしながらグローバルに働きたい

自分の裁量を増やしながらグローバルに働きたい

――日本では知名度のない会社に転職することに、不安はありませんでしたか。

私の場合、知り合いの紹介によるリファラル採用だったので、そこは大丈夫でした。以前からお世話になっているコンサルタントの方に前職での悩みを相談したところ、こういう会社があるよと教えていただいたのがきっかけです。

いわゆる安定とか、休みやすいとかお給料とか、そういうものを求めるのであれば、前の会社にそのまま居続けた方がよかったかもしれません。でも、チャレンジングな環境に身を移したい、自分の裁量を増やしながらグローバルに働きたいと考えたとき、FCJでキャリアを積むことは決してマイナスにはならない、そう感じたんです。

この会社が稀有だと思うのは、コンサルティングファームでありながらベンチャーであるという点です。国内にもブティック系のコンサルがたくさんありますが、グローバルな経営基盤のもとで総合系ファームを目指せるベンチャーは、ここくらいではないでしょうか。

――チャレンジや裁量といった点は、転職で実現できましたか。

自らリードして様々な活動に携われており、前職にいたままでは、ここまでできなかったと実感しています。また、CxOの方とコミュニケーションしながら新しい提案をしていくような、ビジネスの最先端に携わることは、大きなファームだとパートナーなどかなりレベルの高い職位にならないとできませんが、それが早い段階からできることも魅力です。

クライアントの中にはグローバルの最先端技術やプロセスについてお話しすると、「これからはもう日本じゃなくてアジアだな」と素早く反応される方もいて、そういう方々のビジネスに対するセンスに間近に触れられるのは楽しいですね。

「スピード」に敏感なクライアントが増えている

――総合系ファーム出身者として、いまの会社のアプローチの特徴はどんなところにあると感じますか。

FPTグループは、もともとSIメインで発展してきたところもあって、前職に比べるとボトムアップ・スピード重視でやってみよう、というプロジェクトが多いように感じます。

典型的なコンサルティングですと、まずは中期経営計画を立てて、そこから開発要件を決めるといった、ウォーターフォールに進めることが多いです。しかしそれだと、できあがったころには事業環境も技術トレンドも変わってしまい、想定していた価値が出せずまた一からやり直しということにもなりかねません。

最終的には大きな価値を目指すとしても、いきなりそれに向かっていくのではなく、初めは小さくてもいいので、ビジネスで実現したいことにフォーカスして、実際にユーザーが使える状態にしてみる。それがうまくいったら、同じように小さなユースケースを積み重ねて大きなものにしていく、というアジャイルなアプローチが特徴といえるかもしれません。

――新たな環境に身を移して、トレンドの変化を感じることはありますか。

スピードに敏感になっている会社が増えていると感じますし、そのようなクライアントと一緒にお仕事をさせていただくことが増えています。海外ではそういうやり方が進んでいましたが、日本でも徐々にそんな流れが来ているなとは感じています。

日本のDXは海外と比べて周回遅れなどと言われますが、そういう状況に危機感を抱く会社と、そうでない会社の二極化が進んでいくでしょう。そのとき、グローバルな最先端のやり方を取り込みたいクライアントの手助けになる仕事ができればと考えています。

この会社への転職に興味のある方は、グローバルウェイエージェントまでお問い合わせください。相談内容に詳しく知りたい会社名を記載するとご相談が円滑になります。

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