「不倫はダメ」と断ずるコラムにエリート男性が大反発! 「社会に迷惑かけてない」「不倫は文化」
世間一般では、よからぬもの、秘するべきものとされている不倫。しかしコラムニストの勝部元気氏が、経済力のある既婚男性と不倫する若い女性をたしなめる記事を書いたところ、炎上するという事態が起きている。
記事は7月11日に「女子SPA!」に掲載されたもので、タイトルは「不倫している女はたいてい程度が低い」。経済力と経験値のある既婚男性と付き合うと新鮮なことも多いが、中長期的にみると女性にとってよくないと指摘。不倫は喩えるなら「竜宮城」のようなものだとする。
不倫は竜宮城「チヤホヤされて年齢を重ねてしまう」
一体どういうことなのか。不倫をする女性は大人の余裕のある既婚男性から与えられ続けているうちに、同世代の女性が行っている、相手との対等なパートナーシップを築くという恋愛観を失ってしまう。
そのため不倫にハマり続けると、同世代の女性が相手との利害調整能力といった「恋愛の自力」を鍛えている間に、自身の成長が止まってしまう。結果、いずれ浦島太郎のように「気が付けばただチヤホヤだけされて年齢を重ねてしまった」ということが少なくないと語る。
「自分の魅力と自分の力で歩み、サステナブル(持続可能)な成長を目指して言って欲しいと思います。私はそのような人こそが『デキる女性』であると思うのです」
勝部氏は、不倫は慰謝料を請求される場合があることにも触れており、かなり真面目な内容だ。記事に対しツイッターでは「竜宮城という表現は的確。不倫の結果、30代になって絶望する女性はいる」と同意する声も少なくない。
しかし、士業専門家や会社経営者、大企業のマネジメント層など高収入の超絶エリート男性ユーザーが集まることで知られるニュース共有アプリ「NewsPicks」では、コラム内容への反論が相次いだ。
「若者の嫉妬心を察してあげて」と揶揄する声も
ある弁護士の男性は、不倫女性は程度が低いということなく、不倫の相談に来る女性はむしろ「デキる女性」であることが多いと明かす。さらに、不倫はパートナーを裏切ってはいるものの、社会に迷惑をかけているわけではないとし、
「自分や社会に被害が及ばない以上価値観の多様性を許容すべきだと考えます」
と書いている。別の男性ユーザーも、「独身という価値しかないショボい売れ残り男性と、魅力溢れるが故に既婚である男性と、どちらを選ぶべきなのか?」と投稿。筆者の勝部さんが若いことに着目し、
「素敵な女性達がおじさまにとられていく若者の嫉妬心を察してあげてください」
と書き込む人もいた。
女性ユーザーからも「フランス文学では、不倫がテーマなものも多く、日本でも不倫は文化なんだよ?」という意見が出る。不倫は法律的に問題があるとしても「愛は法律で裁けないでしょう?」と疑問を投げかける。
「不倫は文化」説を唱える人の中には、19世紀ロシアの上流階級の不倫を描いたトルストイの名作「アンナ・カレーニナ」を引き合いに出す人も。しかし、同作では主人公のアンナが不倫の末に絶望し、鉄道に身を投げて自殺しているのが気がかりではある。
勝部氏は反論「こんな国に未来はあるのか」
こうした批判を受けて、勝部さんは7月12日にブログとFacebookに反論を投稿した。NewsPicksの男性たちが「一切独身女性の立場に立たずにいることは、本当に腹立たしく思います」と憤る。
独身女性の立場に立たなくても、日本には現状結婚制度があり、個人が結婚を選択したらルールを守るべきと主張。それにもかかわらず、理屈で不倫を正当化しようとする人は、「その主張を自分の子供や世の子供たちの前でして欲しい。妻の前でも『君もイケメンの独身男性とどんどん不倫をしても良いからね!』と言って欲しいの」と説いている。
そして詳しい理屈は書いていないが、不倫を肯定する「おじさんたち」が若い独身男性の所得を奪い、若い女性を都合よく消費していると指摘。「これって完全に若者の搾取です。こんな国に未来はあるのでしょうか?」と嘆いている。
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