秋葉原のパチンコ店が「リセ狩り」常習犯を出禁措置に! 「リセ狩り」とは何かを改めて解説
パチンコホールには、暇つぶしや遊びで来店している人と、そこで生計を立てようとしている人の2パターンの客が存在している。当然、ホールにとっては後者は歓迎できない人種だけど、ひっそりと目立たず勝つ分には大目に見てもらえる。昔も今も、地味に勝ってるパチプロっているもので、そういう人ってやっぱり身の丈をわきまえているのだ。
しかし多くのパチプロ気取りたちは、自分が勝っているのを良いことに、普通に遊びに来る遊技客を見下す。凄い恥ずかしいことに、僕も20代の頃はそういうしょうもない優越感に浸ってプロ気取りをしていた時期がある……。
最近は、SNSなどで自分のパチンコ収支を誇り、その挙句、税務署にタレ込みをされる人もいるとかいないとか。プロもアマも、勝って兜の緒を締める。これがパチンコホールでは重要なのだ。(文:松本ミゾレ)
見境なく美味しいとこだけ摘まもうとするお客さんはお客さんじゃない
先月、秋葉原の大型ホールがツイッターで「リセ狩り」をするユーザーを出禁にしたと明かした。まずリセ狩りといっても普通の人は知らないと思うので説明すると、パチスロでは、台の設定を変更、あるいは同一設定に打ち直しておくことをリセットと呼ぶ。
リセットは店の営業時間外に行われるのだが、リセットされるとユーザーに有利になる機種を、朝から何台も触って周り、低投資で当たりを得ようとする行為を「リセ狩り」と呼ぶ。基本的に、リセ狩りはマナー違反であるとか、みすぼらしい行為として認識されており、明確に禁止しているホールもある。
秋葉原のホールで何があったのか整理すると、開店直後、一人の客がパチスロ機種6台を回って、リセット恩恵の有無を確かめていた。台の前を左右に次々と移動していくことから「カニ歩き」と呼ばれている行為で、これも大抵のホールで禁止されている。
この客は以前からこうした行為を繰り返したといい、声掛けもしていたが、それでも繰り返したので出禁措置とした、というわけだ。
これが朝一で軽い恩恵を漁る程度の話だからパチスロファンの中には大げさな対応だと思う人もいるかもしれないけど、今後もしリセット後少ない遊技で大当たりが確定する台が出たら? と考えると、ホール側が神経質になるのは仕方がない。
そんな機種が複数導入されたら、1人に漁らせるんじゃなく色んなお客さんに打ってもらった方がユーザー全体にとって良い。実際、そのぐらいの恩恵を有する機種も過去にあったし、ホールだってお客さんに遊んでもらって遊技料を落としてもらう商売なのだから、やっぱりリセ狩りはご法度なのである。
一度や二度では出禁にならない。何度もやってりゃそら出禁よ
リセ狩りを恥も外聞もなく実践できる人なんて、勘違いしたプロ気取りのパチスロ好き以外いない。そんなに他人の目を気にしないってことはリアルの友達もきっと少ないのだろう。
僕だっていくら軍資金が心もとなくても、リセット狙いをするにしても1台までにするし、一度着席したら最低5000円は使う。そもそも遊技だし、遊ぶことが目的なわけで、勝つことしか考えないようなリセマラ精神は持ち合わせていないのである。
期待値がある打ち方としてリセ狩りを推す人もいるかもしれないけど、真面目な人々が働いているのに、朝からパチンコホールにノコノコ顔を出しておいてそんなセコいことをするなんて、期待値もクソもないのである。
そんな見苦しいリセ狩りですら、今回ツイートしていたホールは初回は見逃しているのである。つまり出禁に至るまでの猶予を設けてくれたわけだ。
そして何度目の忠告があったかは知らないが、とにかく初めてのリセ狩りではないことを確認したため、出禁措置に及んだというわけで、これはもう店側に落ち度はない。
元々ハウスルールを厳しくすれば、初回から出禁にだって出来るわけだし。それをされなかっただけでも、今回出禁になった人物は「期待値は稼げた」と喜ぶべきだろう。