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「20代女性ですが、婚姻制度に対してそもそも反対の立場です」その理由は……

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最近は結婚したくないという考えの人が増えているというが、若い女性も例外ではない。理由は様々あるだろうが、大阪府の20代後半の女性(教育・保育・公務員・農林水産・その他/年収300万円)は、次のように述べた。

「20代女性ですが、婚姻制度に対してそもそも反対の立場です。どちらかの姓にしなければならない決まりの中で、未だに95%の女性が夫側の苗字に変更している現状があります」

婚姻制度に反対だというが、結婚により夫側の苗字に変更することに納得できないらしい。また児童福祉の仕事をしている女性ならではの視点もあるようだ。(文:天音琴葉)

「女性は男のケアのために生まれてきたわけではありません」

結婚で苗字が変わると、銀行口座、クレジットカード、運転免許証、パスポートなど様々な名義変更をしないといけない。ただこの女性の場合、そうした手続きが煩雑だと言いたいわけではないようだ。

「暗黙の了解のように『そういうものだから』と夫側の苗字にすることに納得がいきません。周りの既婚女性に聞いてみたことがあるのですが『自分の苗字にこだわりがない』『夫側の実家から何か言われるのが面倒』『そういうものと思っていた』などの理由が返ってきました」

女性は先述したように児童福祉の仕事をしており、職業柄、苗字の変更について思うところもあるようだ。

「苗字を夫側にした瞬間、夫からのDVが始まったなどのケースもいくつも目にしてきました。名前を奪うことはすなわち『支配』の構造にもつながると感じています」

結婚した途端、妻に暴力を振ったりモラハラしたりと豹変する夫も確かにいると聞く。女性は20代だが、児童福祉の仕事を通して、そうした不幸な家庭をたくさん見てきたようだ。

「女性は男の付属パーツや家族ごっこの道具ではありません。女性は男のケアのために生まれてきたわけではありません。女性は人間です。二級市民扱いされることへの反発や母や祖母が奴隷扱いをされていることへの疑問をずっと感じてきた世代が『結婚したくない』と思うのは、当然ではないでしょうか?」

両親の仲が悪い家庭で育った人は、結婚に魅力を感じにくいかもしれない。一方で、両親を反面教師にして温かい家庭を築こうとする人もいる。どちらが正解か、すぐにはわからない。死ぬ瞬間、あぁ良い人生だったなと思えたら、それで正解だったのだろう。

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