「妻とは離婚する」は不倫する人の常套句だが、不倫相手をその気にさせるためのハッタリでしかない。兵庫県に住む50代後半の女性は、不倫相手と結婚したいと思うあまり、3年も費やした経験がある。
「私が20歳の時、母の店(スナック)を手伝ってました。その時に来てた、一回り上のお客さんと不倫していました」
相手の男性は社内結婚しており、既に2人の幼い子どもがいたという。(文:國伊レン)
「別れて、私と一緒になるから、待っててと言われ…」
その男性はスナックに週3~4回の頻度で足を運んでいた。女性は「(現在の妻とは)別れて、私と一緒になるから、待っててと言われ」、それを信じて待ち続けていたそうだ。
「私が休みの時は、彼の職場まで片道50分かかるところまで車で迎えにも行ってました。そういう関係が3年続きました」
だが、一向に離婚する気配がない。そのため女性は探偵事務所へ行き「彼は、本当に離婚して、私と一緒になるのか」と調査を依頼した。後日、結果を聞くため待ち合わせた喫茶店で、探偵に会うなり
「もう、別れた方がいいですよ。貴方は、まだ若いのだから…」
と告げられた。その後、調査資料などの書類を貰い、喫茶店を後にした女性は「3年…私の3年返せ」と悔しさを滲ませた。
結局、女性はそのあと同年代のお客さんと意気投合し、結婚した。それを聞いたかつて不倫相手は、女性の母に「ホンマに結婚するつもりでいたのに……」と言ったという。母親は
「離婚してから、言いなはれ」
と、もっともな返しで切り捨てたそうだが、母からそれを聞いた女性は「結婚、早まったと思いました」と胸中を明かしている。なんと、この期に及んでも不倫男の言葉を信じたかったようだ。こんな未練をもらしていた。
「最近、母の家から不倫相手の写真が出てきて、今、大事に置いてます」