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本当なの?「パチンコの釘がクソなのはパチスロが原因」という主張に思うこと

画像はイメージ

パチンコホールには、パチンコだけでなくパチスロも設置されている。あの魔境に足を踏み入れたことのない方にとっては、違いが分からないだろうから、簡単に説明。

まずパチンコはハンドルを握ると玉が打ち出される。パチスロはメダルを入れてレバーを叩いてリールを回転させる。当然細かく言えばもっとやることはあるが、大体の違いはこんな感じで、基本的にはどちらもガチャガチャと演出がうるさく、目と耳と頭に悪い。でもやってみると、これが面白いんだ。

ホールに設置されているパチンコとパチスロ遊技機の設置比率は店舗によってさまざま。
パチンコに力を入れている店はパチンコの台数が多め。パチスロに力を入れてる店となると、パチスロの設置比率が高くなる。

そして重要なのは、パチもスロも、どちらも満遍なく出す店は優良店。しかし経営的にそれが難しい店が多いので、力を入れている方を優遇しているということが多い、という点である。(文:松本ミゾレ)

あなたの行く店のパチンコの釘がクソなら、別の店を探しなさい

先日、5ちゃんねるに「パチンコの釘がクソなのはパチスロが原因」というスレッドが立っていた。冒頭で書いた説明に照らし合わせてみれば、この人が通っている店はパチンコがあまり大切に扱われていないというか、もっぱら回収を担うばかりなのだろう。

であればパチンコに力を入れている優良店を探せばいいんだけど、そもそも地域によってはそんな店がないという悲しいケースもある。

だったら打たないほうがいいんじゃない? って話になるんだが、パチンコ依存症の人にそんなことを言っても無駄。文句を言いながら無謀な勝負を挑み、負けて愚痴る。こういう奴がパチンコ・パチスロユーザーのテンプレなのだ。

スレ主の言い分をちょっと紹介してみよう。

「パチスロは1でも勝ってしまう奴が多いからパチンコから搾り取るしかなくなってる だからパチスロを消したらパチンコ店はよくなる」

と、かなり極端。
つまり「パチスロは低設定でも運良く勝ってしまう人がおり、店に想定外のダメージを与えてしまうので、パチンコの釘をきつくして回収せざるを得ない。これは不公平だ」と考えているんだろう。

まあ、そういう台も多いので実際にパチンコのシマが回収、回収、大回収みたいな空気になってる店も多い。

ただ、ホールがどういう調整をするかはホールの裁量であり、そこに店の個性が出る。
そういう店なんだから文句を言ってもあんまり意味がないんだよね。パチンコしかしないファンよりも、パチスロもパチンコもするファンが来店した方が店は嬉しいだろうし、パチンコの場合は釘という明らかな判別要素があるのに比べ、パチスロは設定を推測しなければならない。

良い台かどうかを見分けるにもパチスロはある程度の時間がかかるので、言ってみればハンデみたいなもんがある。その違いがパチンコとパチスロの扱いの差に通じているのかもしれない。

たとえば千葉県にあるスロが滅茶苦茶強いホールは、逆にパチンコがマジで閑古鳥。釘も締まってるので触らないのが正解みたいな調整になっている。基本的に周年以外はいつ行ってもそうなので、こういう明らかにパチが弱い店では、打たないことが正解となる。それを無理して打ったとて、なのだ。

パチの釘が渋い理由には、その一撃性も影響しているのでは?

もっとも、パチンコの釘が渋いホールはかなり多い。パチスロと違い、釘を見ればすぐに打ったら損するであろう調整ってのがバレちゃうパチンコで、なぜそんな調整をするのか。スレ主もきっと疑問を抱いていることだろう。

これに関しては昨今の不景気も当然影響している。日本人が全体的に貧乏になったので遊技人口も減っている。そのくせ遊技機の価格は高くなる一方なので、うかつに甘釘調整できないのだ。

しかし最大の理由は、射幸性の高いスペックにあると感じる。とにかく一度ラッシュに入れば80%台後半の継続率で、一撃数千円分の出玉がどんどん出まくる機種が人気になっており、そんな台をぐるぐる回る調整になど、恐ろしくてできないというのが店の本音ではないか。

パチンコホールの店長なんて、出なさ過ぎたら爆サイで叩かれ、出し過ぎたら営業終了後すぐに本社から電話で怒鳴られるような、心労の多い立場なので……。

スレ主はパチスロは設定1でも勝てると嘯いているが、それを言うならパチンコだって最初にチャッカーに入った1玉が大当たりに繋がり、そのままラッシュを呼び込むことだって全然ある。みんなそれを期待して、回らない台に固執しているのだ。

本当に釘が渋くて回せないと思うなら、パチンコ打ちたちは打たなければいい。ボイコットをすればいいのである。

でもやっぱりパチンコ依存の人ってて目先の夢を追うロマンチストだから、どんなに辛い調整でも打つんだよね。で、店からすればそういう人を見れば「あ、こんなに締めても回してくれるんならいいや」となるわけで。

文句を言いつつ打っちゃう人が、実は一番自分を苦しめているんだけど、その辺きっとあの人たちは分かってないんだよなぁ……。

こんなご時世だもの。ホールは釘を開ける理由を探すより、釘を締める理由ばかり考えているはずで、その考えを改めさせるには「こんなボーダー以下の台を誰が打つか」を遊技者が体現しないと、きっとダメなんだよね。

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