上司が部下より忙しそうにして、なぜ悪いのか 仕事熱心な人が上に立つのは当たり前では?
Q&AサイトのYahoo!知恵袋に、こんな相談が寄せられていました。相談者さんはネット上で「上司が部下よりも忙しそうにしていたらダメだ!」という記事を読みましたが、共感できないと言っています。
相談者さんは「仕事に熱心に取り組む人ほど、上に立つ人間にふさわしい」と考えており、「フリならともかく、忙しそうにしている上司がダメとは思えない」という意見について、「皆さんはどう思いますか?」と尋ねています。
ブログ筆者は「報告・連絡・相談したいときに困る」
相談者さんがどの記事を見たのか、定かではありませんが、例えば「さようなら、憂鬱な木曜日」というブログには「上司は暇そうにしていて欲しい~部下の考える上司論~」というエントリーがあります。
この記事には、「上司はできるだけ暇そうにしていてほしい」「なぜなら、私達が報告・連絡・相談をしたい時に、上司が忙しそうにしていると困るからだ」とした上で、不満を抱く部下を諌めるような一節があります。
「どんなにチームの仕事が忙しくても、できるだけ上司は部下の仕事を手伝うべきではない。実務は部下にやらせるべきである。それは、部下の仕事だから、である」
「チームの仕事が終わらないと上司の責任になるのは理解できるが、そこで直接手を差し伸べるべきではないのだ。部下は部下なりに考えて、与えられた仕事を完遂させることに意味がある」
回答者からも、忙しそうにしている上司について「声をかけにくい」「相談しにくい」といった意見が投稿されています。
「忙しいと声をかけにくいし、相談とか報告とかやりにくいですよね。部下のことに目が届くのかも不安です」(pochittonyaさん)
「忙しいからと周りを見ることをしなくなると、人の意見も耳に入らなくなるし、大切なものも見落とすことになる」(hitsuzi_ga_ippikiさん)
「上司にも手伝って欲しい」と思うのは甘えなのか
回答者のvanillllllllllllaさんは「上司が部下より忙しいのなら、悪く言えば部下の手は空いてるってこと」であり、そこに仕事の指示を出せていないのはマズイといいます。
「バタバタと忙しそうに動いてることだけが、仕事ではないですよね。的確に指示を出し、経過を見守り、間違いは正し、報告を受け、次の指示を出す。上司にはそういう余裕も必要です」
部下や周囲に仕事を振れず、抱え込んでしまっているのだったら、その上司は部下を育てたり、指示を出したりする能力が欠けているのかもしれません。回答者のen2643さんも「兵隊気質はしょせん兵隊」と、上司が先頭に立って働くことに同意できないと言っています。
かといって、相談者さんが抱く「仕事に熱心に取り組む人ほど、上に立つ人間にふさわしい」という考えが間違っているわけではないでしょう。pochittonyaさんは、その意味をこう説明しています。
「仕事に熱心に取り組むことと、忙しいことは別な気がします。うまく仕事を割り振ってドシっと構えてる上司は素敵です」
バタバタと忙しそうにしていて、それが部下に伝染してしまう上司より、職場の仕事を全体的に把握し、部下の管理・育成能力を持って的確に采配してくれる上司の方が頼りになります。前述のブログの筆者も「『上司にも手伝って欲しい…』と思っている若手社会人がいたら、『甘えてんじゃねえ』と言ってやりたい」と記しています。(ライター:Makiko.N)
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