ペット死亡時に3日間の忌引き休暇、兄弟と同じ扱い 「働きがい」アップのために新たな制度導入
ペットを飼っている人にとって、その存在は家族同然だろう。仕事ばかりで普段ペットと過ごす時間が取りにくい人であれば、たまにはペットと遊ぶために休みたいという気持ちにはなるはずだ。ましてや病気になったり、死んでしまったりしたときには仕事どころではない。
「今日はペットと遊ぶから会社休みます」。こんなことを堂々と会社に言える休暇制度を、犬・猫を対象にする保険を販売するアイペット損害保険が導入する。
愛犬と好きなだけ遊べる「ペット休暇」も導入、1年間に2日取得可能
7月1日のリリースによると、背景には、同社従業員のペット飼育率および飼育経験の高さにある。同社は経営理念として「ペットとの共生環境の向上とペット産業の健全な発展を促し、うるおいのある豊かな社会を創る」を掲げており、
「ペット飼育者にとっても働き甲斐のある環境を整えることがペット保険を取り扱う会社として率先して取り組むべきことだという考えから制度導入に至った」
と説明している。
導入される制度は「ペット死亡時の忌引き」と「ペット休暇」の2つだ。「ペット死亡時の忌引き」では、同居しているペットが亡くなった際、1頭につき3日間の休暇を取得できる。3日間という日数は、同社では兄弟が無くった期間に相当するという。
「ペット休暇」では、ペットと同居している従業員が1年につき2日のペットと過ごす休暇を取得できる。
導入について社内では前向きな意見が多く見られるという。ペット休暇の過ごし方で上位をしめたのは「自宅でくつろぐ(56.7%)」、「平日にしか行けないスポットに行く(34.3%)」が挙げられている。
7割以上の人がペットの死を理由に会社を休むことを「あり」と回答
ペットが病気、または死んでしまったことで会社を休むことの是非は以前からネットでも度々議論されるテーマだ。ツイッターを見ても、賛否両論のコメントが多く見られる。
「ペットが死んだから会社休むとか、俺は理解できるんだよな」
「会社休むときにさすがに犬死んだは言われへんから身内の不幸って事にしたけど今日出勤して謝ったら昨日忙しかったしみんなにも謝っといてみたいなこと言われたわ」
しらべぇの2015年9月の記事によると、10代~50代の男女361人を対象に行った調査では、ペットの死を理由に会社を休むことについて、23.8%が「ありえないと思う」と回答。4人に3人はペットの死を理由に会社を休むことをありだと思っていることになる。実態としては肝要な人の方が多いようだ。
現在のペットに関する休暇制度は、犬と猫のみ対象としているが、「犬・猫以外のペットにも適応範囲を広げてほしい」や「同居はしていないが実家にいるペットと過ごす休暇にしてほしい」という声も上がっており、同社は「今後、対象範囲は随時見直していく可能性があります」としている。
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